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2011.02.27

『連合都市圏の計画学』

多摩ニュータウン開発と周辺都市との関係を考察した本です。

イギリスの田園都市構想が住宅開発とともに就業地も開発したのに対し、多摩ニュータウンは…といったあたりから話が始まります。当初の多摩ニュータウン構想は永山団地、諏訪団地から始まっていて、これは明らかなベッドタウン。鶴川団地、平尾団地みたいなものを聖蹟桜ヶ丘駅勢圏に作ろうとしたものからスタートしていますから。これが大規模新住計画に発展し、住居だけやってる場合じゃないですよってことでしょう。

多摩センターのパルテノン大通周辺に対する多摩ニュータウン開発に携わった人たちの夢が本書で読み取れます。乞田川沿いが新住ではなく区画整理だったのも、関係者の期待に寄与したんですね。

本書が書かれた1998年は若葉台を残し多摩ニュータウンの形がほぼ整った頃。住宅地としての発展は一段落し、大学なども数多く誘致できた。これから雇用吸収のための施設が開設されていくことが期待されていた頃です。立川など郊外の周辺都市とも連携し、都心への依存度が低くなっていくと予想していたのでしょうね。

本書のあと十数年経ち、現実はどうでしょうか。最近では野村総研がNT内にデータセンターを開設することが決まるなどのニュースはあったものの、業務用地としての発展は乏しい気がします。幹線道路沿いには「UR業務用分譲地」と書いた空地も目立ちます。商業施設も、クロスガーデンやぐりーんうぉーくが新たに開設されているものの、多摩そごう撤退後の百貨店ビル迷走が気になったりします。

開発者の今までの取り組みに反し、やはりベットタウンとして最適化してしまうんじゃないでしょうか。住宅地としては諏訪二丁目団地建て替えなど「一巡」してしまっている面もあります。

これからの多摩ニュータウンの成熟を見守っていきたいと思います。


本書はAMAZONの古書で手に入れたのですが、百数十円で出回っていました。どこか大学の教科書として使われていたのでしょうか。

連合都市圏の計画学 ニュータウン開発と広域連携 / 高橋賢一 / 鹿島出版会 / ISBN4306072134

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