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2011.08.11

『1Q84』

村上春樹の長編小説です。2年前に発売になった時には大ブームになり、社会現象のようになったと記憶しています。なぜかそのときはこの本を手に取ることがありませんでした。

先日、永山の古書店で見かけて手に取りました。今さらながらのブーム追随です。

で、読み進めてみると…なんだか描写がくどくて読みづらい。文章を無駄にこね繰り返しているような気がします。セックスシーンもくどく、せっかくの村上春樹なのに安物の小説になってしまっています。

ただ、現実と幻想を彷徨う春樹ワールドは健在。今回は青豆と天吾と物語内物語が全く離れた所から始まり、徐々に接点を持っていきます。読み進めると、自分がどこにいるのかわからなくなる不思議な感覚を味わうことができます。

以下、少々ネタバレ…

得体のしれない「空気さなぎ」の小説。それを、得体の知れないものとして小説の中で記述されているさまが読みとれます。普通に読めばその得体の知れなさを楽しむことができたのでしょうが、なんだかテクニカルなごまかしをやっているなぁと思ってしまうと途端に冷めてしまいました。

また、天吾の物語と青豆の物語が徐々に接点を持ち始めた時に、なぜか『冷静と情熱のあいだ』を思い出してしまい、それでも冷めてしまいました。(いや、冷静と情熱のあいだがつまらないといっているわけではないですけどね)

無理にこだわって難しくしようとして、まとまりがつかない小説になってしまった感が高く、期待していただけに残念な読後感になってしまいました。

1Q84 BOOK1 4月-6月 / 村上春樹 / 新潮社 / ISBN9784103534228
1Q84 BOOK2 7月-9月 / 村上春樹 / 新潮社 / ISBN9784103534235

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