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2011.08.12

ボランティアの誠意

近所の団地の近隣センターの一角に、古書店があります。その古書店は障害者の社会参加支援の目的で運営されています。おそらくなんらかのNPOが運営しているのではないでしょうか。

本は近隣のボランティアからの寄贈。仕入れは無償です。それを店頭に並べ、古書店よりもさらに安い金額で販売しています。私が行ったときは、店員は健常者でしたので、障害者の方は本の整理などをされているということでしょうか。

その運営モデル自体は、なかなかよいなと思います。それなら運営のサポート目的で古本を買おうかなと店舗に入ってみました。正直言って、あまり品揃えがよいとは言えない。棚割も非常に見づらいもの。配置にコンセプトがないため、本棚を見る楽しみが失われています。このあたりは、ある程度仕方がないのかなぁと割り切ります。

いくつかの本を手にとって、非常に残念に思いました。書き込みがあるもの、水濡れ跡があるもの、破れがあるもの…古書店で見かけることのない程度の悪い本しか並んでいませんでした。正直言って、この本をここに持ち込んだ人は、家の「ゴミ」を持ち込んだだけだよね、としか言えない本ばかりです。見分け能力がないのをいいことに、一般の古書店では引き取れない本を持ち込んでいるということです。

この社会支援施設に古書を持ち込むというのもボランティアなのでしょうが、ボランティアには一定程度の誠意が必要です。誠意が失われたボランティアのために、この施設の価値をずいぶんと下げてしまっています。非常に悲しいものを見てしまったと思いました。

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コメント

ウチの近所にも福祉ショップがあります。
知的障害者のお店です。

店先に所狭しと並ぶ品々は、相当昔のデザインの服や薄汚れたバッグや雑貨、色褪せた本など・・・お世辞にもいい状態とは言えないものばかり。
お店を運営しているスタッフ(健常者)としても寄せられる物はそう簡単に捨てるに捨てられず店に並べるのでしょうが、当然売れないのでどんどんモノが溢れ返っています。
オープン当初はまだすっきりと小奇麗で店の中を覗く人もいたし、障害者の子が元気よく「いらっしゃいませ~」などの声を掛けているところも見ましたが、最近はジャングルのようでひっそりと薄暗く、人の気配もしません。
通るたびに悲しい気持ちになります。

災害被災地や海外の難民への支援物資の衣料品でも「苦労して仕分けたら、クリーニングにも出していない着古して汚い服ばかりでかえって処分に人手と費用が掛かった」というのはよく聞く話ですね。
送った人は「ゴミ」を処分できて気持ちいいのかなんなのか。

想像力も思いやりもない人は、どんな形であれボランティアには関わらない方がいいと思います。
迷惑になるから。

投稿: ぽんた | 2011.08.13 00:17

>ぽんたさん
もう、出す本人はボランティアとは思っていないでしょうね。ちょうどいいやと軽いノリで出しているのでしょう。その行為が迷惑になっているなんてこれっぽっちも気づいていないような気がします。

投稿: くろかわポタリング研究所 | 2011.08.14 08:19

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