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2012.03.20

『失敗学のすすめ』

ずいぶん前から話題になっていて気になっていた「失敗学」です。

失敗から学ぶことの大切さを、わかりやすい文章で書いています。

日本社会は失敗に対して厳しく、失敗の本質を捉えることなくとにかく批判します。失敗からの学習はなく、失敗への糾弾だけです。失敗するよりかは成功するほうが当然いいには決まっているのですが、失敗の本質を見ないままでは成功/失敗は単なる博打でしかありません。

失敗が糾弾だけで終わってしまっていると僕が感じている事故に、日航機墜落事故、福知山線脱線転覆事故、福島第一原発事故があります。(福島第一原発は現在も収束していない事故です。) とにかく経営陣を糾弾する風潮が強いのですが、失敗の本質(誰がどのような状況においてどう判断したから事故に至ってしまったか)を掴んで欲しいなと思っています。この点、信楽高原鉄道事故はコミュニケーションミスで発生した大事故で反省点が明確だと感じています。

著書では、極端なマニュアル化が重大な失敗につながる危険性も指摘しています。マニュアル化によって携わる人の視野が狭くなり、非常時に適切な対応を取る能力がなくなってしまうという指摘です。ただし、著書では全体を俯瞰して見る必要性を説いていますが、なかなか困難なことです。全体把握するには思考空間を広く持つ必要があるのですが、これには努力や訓練だけではいかんともしがたいものがあります。組織全体として、系全体を把握し必要な判断ができる体制を作らなければいけないのですね。

この本は2005年頃に書かれているものですが、三陸津波や原子力発電所に対して不安視する記述がところどころにあります。その不安が現実化してしまって1年が経ちましたが、きちんと失敗を振り返って次の日本を作っていかなければなりません。


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