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2013.07.04

『西武鉄道・近畿日本鉄道』


鉄道事業の経営分析として、関東の西武鉄道と関西の近畿日本鉄道を題材に取り上げた本です。
古い本で、西武の株主偽装事件よりずいぶん前に書かれたものです。この当時の西武は、コクドをキーとして過小資本、外部資金調達で企業を運営することで創業家によう企業支配を実現していた、かなり特殊な経営手法を採っていました。本書ではここを突き、公益事業の創業家独占と、外部資金調達による利益の外部流出を非難しています。流出している利益は本来鉄道事業労働者に還元すべきだという論調ですが、資金を内部調達したならしたで内部留保と配当負担があるので、労働条件とはあまり関係ないんじゃないでしょうか。

近鉄は基本的には大阪近郊の通勤路線を運営する都市鉄道ですが、紀伊半島にかなり多くの路線「網」を持ちます。大手私鉄なのにローカル線を多数保有する、わけがわからない状態なわけです。当然、鉄道事業への設備投資も大きなものになります。ただし、この本が書かれた頃は志摩スペイン村が開園してしばらくの頃で、こういう観光事業など鉄道事業以外にも莫大な投資がなされていました。この経営姿勢のなか、本書では安全投資の不足、労働条件悪化を非難しています。

本書で述べている労働条件は、主に従業者あたり運行距離などの労働生産性で計測されていますが、これは駅設備や安全設備の近代化で1970年代〜1990年代にかけて労働者に過剰な負担を掛けることなく実現したのではないかな…。鉄道事業の労働所者は他のサービス業の労働者に比べて待遇がよさそうなイメージもあるし。


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