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2013.08.14

『ここは退屈迎えに来て』


地方都市の若者の閉塞感を描いた短編小説集です。

舞台は地方の県庁所在都市。中心街は寂れ、ロードサイドショップが花盛りという設定です。若者は東京に憧れるものの、行動に移せないし、行動に移したところでパッとしない結果しか生まない。結局のところ、興味があるのはクルマとセックスだけ。

さすがに、地方の若者をステレオタイプで見すぎだろうという気がします。地方の生活に浸かったことはありませんが、県庁付近までいけばミニ東京が存在するわけだし、最近の若者の道具であるSNSはそもそも地方と東京の区別なく使えるわけですし。

と考えると、この小説は「都市リーマン」と「地方DQN」との退避の中で「地方DQN」を描いた小説とも取れるのでしょうか。中学のときの栄光にすがる、性体験が早いなどの特徴を書いているわけですが、それもあまりにステレオタイプな気がします。

世の中のイメージとして、東京にはスマートなサラリーマン&OLがカフェ溢れ、地方にはDQNがガテン系がゲーセンにタムロってるという構図がわかりやすいのでしょうし、そういう構図で書かれた小説の何となくの心地よさがあるのでしょう。そういう筋で本を仕上げてみた、という感触でした。


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コメント

地方はどこも車社会と化してるから県庁が移転してないところの県庁付近なんて車での移動に向かず寂れてるとこの方が多いんじゃないかな?

投稿: カノン | 2013.08.15 14:45

カノンさん>駅前商店街の衰退なんかは、まさしくその理屈なんでしょうね。

投稿: くろかわポタリング研究所 | 2013.08.16 08:40

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