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2016.01.10

『あなたの声に応えたい』

新宿有隣堂のいろんな仕事をテーマにした本棚で見かけた本。コールセンターのオペレーターという職業が物語の軸です。

沖縄出身で、東京の短大を卒業し東京でOLをしていたものの「都落ち」してしまった20代女性。仕方なく選んだ沖縄でのコールセンターでの契約社員の仕事で、苦しみながら成功していく姿を描いたものです。

作者はトランスコスモスでのヒアリングをもとに、リアリティのあるコールセンター業務を描いています。オペレーターの人格をわざと消し去り、匿名化したオペレーターを効率良く回すコールセンター。ここまでやられると、オペレーターは本当に歯車化されていると感じます。仕事に人間味がない。私の勤務先は人間味を提示する事で事業が成り立っている部分がかなりあるので、その対極にある職場の描きかたに驚きすら感じます。


コンテストに出るオペレーターを育てるためだけに採用され、その人に目をつけられるというプレッシャーは相当なものだと思う。しかも、ただの契約社員なのにだ。でも、契約社員という不安定な身分だからこそ、アイデンティティを示すために、示された高い目標にチャレンジしてみたというのが、この小説の真髄なんだと思う。コンテストでの好成績が、その後の主人公の人生に安定をもたらしたか。気になるところです。

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コメント

はじめまして。PCと申します。
(黒川には年に何回かしか行きませんが…(;^ω^))

ほのぼのとした記事を時々楽しく拝見させていただいております。

さて、貴殿の紹介されたこの書籍。興味を持ったので早速購入し読んでみました。
コールセンターの仕組みがよく分かり、また人と人との関わり方を考えさせられる本でしたね。終盤の盛り上がり方もよかったです。
良書のご紹介、ありがとうございました。

一方、同じコールセンターものとしておススメしたい本があります。それは「督促OL 修行日記」という本です。
これはかなり強烈な内容ですが、異色コールセンターものとしては面白いと思います。

私が貴殿ご紹介の本に興味を持ったのは、この「督促OL 修行日記」を読んだことがあったからです。

突然のコメント、大変失礼いたしました。

ではでは

投稿: PC | 2016.01.24 21:51

PCさん、ありがとうございます。
実は「督促OL修行日記」は3年前に読んでました。PCさんのおっしゃる通り強烈な内容で、だからこそかなり勉強になりました。
http://kurokawa.cocolog-nifty.com/pota/2012/10/ol-b707.html

この本、部下に貸したまんまだったかなぁ。

投稿: くろかわポタリング研究所 | 2016.01.25 08:51

くろかわポタリング研究所様
ご返信遅くなりまして申し訳ございません。
すでに読まれていたとはさすがですね!
続編といいますか、応用編的なシリーズ
「督促OL 奮闘日記」というのが出ていたので早速読んでみましたが、
これは本編の焼き直しというか、
初心者向けHowTo本だったので
あまりお勧め出来ないような感じでした。
では

投稿: PC | 2016.02.03 20:39

PCさん>督促OL、続編が出てたんですね。前著がそこそこ話題になってたということですね。

投稿: くろかわポタリング研究所 | 2016.02.05 08:45

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