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2016.04.13

『ルポ電王戦』

将棋ソフトと棋士が対局する「電王戦」。今年度は優勝棋士と優勝ソフトが対局する形式になり、先日山崎八段とPonanzaの二番勝負の第一局が指されました。(結果

そんな電王戦ですが、この形式に行き着くまでには紆余曲折がありました。ざっくり言うと、コンピュータがプロの棋士より強くなるのを恐れている棋界があるということです。それでも、将棋ファン、特に若い将棋ファンはエンターテイメントとしてのコンピュータ棋戦を期待していて、もう棋士vsソフトは避けられません。

そんな紆余曲折をドキュメンタリーとして描いたのが本書です。

本書は2014年度に行われた「第3回電王戦」までが描かれています。なんとなく観戦していたコンピュータ棋戦ですが、棋士側にも、ソフト開発者側にも、それぞれ人生があり、考えがあり、苦しみ抜いてここに至ったのがわかります。

今後はコンピュータのハード性能向上や、ディープラーニング技術の採用などでコンピュータは圧倒的に強くなり、対等な条件での対局では棋士に勝ち目はなくなるでしょう。そうなっても、棋士の存在意義がなくなるとは思いませんし、僕は人間同士の対局の観戦を楽しむと思うのですが、棋士は危機だと思っているようすが本書でよくわかりました。

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