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2017.08.03

『外資系コンサルの知的生産術-プロだけが知る「99の心得」』


KindleUnlimitedにあったビジネス系新書です。企画系の仕事を行う際のハウツーと言うか、そういうの。

「コンサル」「知的生産」なんていうとクリティカルシンキング系のフレームワークの使い方あたりかなと思ってしまうのですが、本書はどちらかというと行動の指針をメインに掲げています。

第1章「知的生産の戦略」
第2章「インプット」
第3章「プロセッシング」
第4章「アウトプット」
第5章「知的ストックを厚くする」
という章立てです。

第1章の「戦略」では、これから取り掛かる仕事の「見積」が大事そうだなという感触を受けました。何らかの仕事にリソースの投入量は、成果物の量×成果物の品質なわけです。しかし、スコープ定義も品質定義も意外と難しく、というかIT技術者はそれができないから苦しんでいる部分も多いですよね。やはり、文系のプロジェクトであるコンサルタント業務でも、同じ苦しみがあり、同様に重要視しているということなんでしょうね。

第3章「プロセッシング」の中で、最初からポジションを取ることが大切とありました。たぶん、仮説検証の仮説を最初から明確にすることにより検証の精度を上げる術なのだと思います。直感精読ですね。最初からポジションを取ってしまうことでチーム内でコンフリクトが生じたり、検証の過程で仮説の誤りが判明した際の方向転換の難しさが課題です。この章で「定説に流されて思考停止しない」という提言がありました。これが、なかなか難しい。というのも、定説ってのは誰かがせっかくここまで考えて結論を出してくれた成果物なわけです。定説を使っちゃえば作業をショートカットでき、労力を省くことができちゃうわけです。作業全般において、成果物の特徴を出すために、どの定説だけは再度検証してみようかと当たりを付けるセンスが問われるのだと思います。

第5章の「知的ストックを厚くする」では、結局のところ面白いと思うものを書籍で読み、キチンと要約を考えるということっぽいです。全分野の読書に時間をかけたり、面白くないと思っている分野に時間をかけたりするのは効率が悪いそうです。しかし、経営戦略/マーケティング/財務・会計/組織/リーダーシップ/意思決定/経営全般/経済学/心理学/歴史/哲学/宗教/自然科学/芸術の14分野は各々3冊くらい目を通しておくべきと。いや、これだけでかなりの量ですよね。自分の専門分野以外でこれだけ網羅して42冊を読むなんて…。僕のジャンル分けだと①経営戦略・マーケティング②組織・意思決定③歴史・経済④IT⑤自然科学くらいでいいような気がしますが、コンサルタントなど厚い知識ベースがないと仕事にならない人は大変ですね。

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