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2017.09.16

『生涯投資家』

あの「村上ファンド」の村上世彰氏が、自分の過去を振り返って反省の弁と自分の意見を述べた本。

本書にコーポレートガバナンスという言葉が繁く登場しますが、著者は会社は投資家のためにあるという視点がとても強いという事が再認識される本でした。

会社にはステークホルダーと言われる主体がいくつかあり、主なものは出資者(一般的に株主)、役員(取締役等)、従業員、顧客、仕入先、融資元(最後の2個は債権者になることが多い)などです。会社の大多数は株式会社で、株式会社は株主のものであり、株主総会が最高意思決定機関であることは事実です。しかし、だからと言って株主だけのものではない現実に目を背けてはならないはずなんですが、著者はその意識が希薄に感じます。特に現代日本の雇用慣行においては従業員の会社への帰属意識は強く、しかも就職の乗換コストが異常に高い、すなわち雇用主=会社にはロックオンされている状況を考えると、株主といえど徒らに従業員を不安にさせてはいけないと感じます。

あと、自分が正しいと思った意見を、腕力で押し通すやり方に反発を感じます。ニッポン放送インサイダー事件で(何で有罪になったのかは僕も釈然としないものは前からありますが)世論の反発を買ったのも、そういう面が強いと思います。しかし、そのことに本人は全く気付いてないんですね。

時代を賑わした著名人の感想戦として、いろいろ酔っ払いの絡みを入れながら楽しく読むことができました。

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