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2018.05.17

『失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織』

根強いジャンルの「失敗本」の一冊。

この本では、失敗事例を隠蔽する医療業界と、失敗事例と徹底調査する航空業界の対比から、失敗事例を公開し学ぶことがいかに大事かを説く本です。

失敗に対する責任追及は、失敗を正しく周囲に公開することの妨げになります。しかし現代の社会では、失敗者に対するバッシングが強く、とても本書のように失敗を公開し評価する仕組みを築けるようには思いません。本書でも「人はその経緯よりも、「誰の責任か」を追及することに気をとられる傾向がある。」とあり、この傾向は日本のマスコミに限ったことではないようです。

この本の中で気になったことが、システム開発の考え方。「Minimum Viable Prodoct」(最低限実装した製品)という考え方が示されています。アジャイル的なものですね。ウォーターフォールは前行程が失敗しないことが前提ですので、こうはいきません。ただ、失敗ありきでなにかを進める風土は、うちの会社にはないなぁ。

あと、本書で覚えておきたいことが「RCT」(ランダム化比較試験)。統計学の引っ掛け問題としてよく出てきそうな項目です。確かに現に生きている人間を対象にRCT実験を行うことは躊躇ってしまいがちですが、どちらかの群が改善するのであれば、実験を行って結果を確かめた後にその方法を適用するのが全体最適ですよね。これで結果がよくなかったほうの対象群(失敗してしまったほうの集団)に対する責任って言われても、難しいのですが。

失敗は責任の対象にするのか、改善の糧にするのか。結局のところ、本書はその根本を問うています。

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