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2019.12.03

『イノベーターズ』


コンピュータの進化史を、関わった「人々」に焦点を当てて解説した本。2冊組であり非常にボリュームがあるのだが、何しろ登場人物が多く人と人との関連を理解するのに時間がかかる。

この本のコンピュータ史はエイダ・ラブレス(1812-1852)から始まる。チューリング(1912-1954)より100年も前の人物だし、そんな昔からコンピュータが語られるとは思ってもみなかった。アナログの解析機関なんてのが19世紀に試みられていたとは。真空管やトランジスタが用いられる前は、長い間みんな解析機関の作り方に試行錯誤していた様子が興味深い。

それを考えると20世紀中頃からのトランジスタ以降のコンピュータの進化はあっという間に感じる。20〜21世気を生きている僕にとってはトランジスタ発明からiPhoneに至るまでは長い進化だが、数世紀後の科学史の教科書ではサラッと述べられるに過ぎないかもしれない。それほど、トランジスタ以前の解析機関のドラマは奥深い。

しかも、解析機関からコンピュータに至る連続したイノベーションに関わる人間の多さ。これは著者が意図して登場人物を増やしている部分もあるだろうが、コンピュータの進化がスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツのような単独のイノベータによるものではなく、多くの人間の知の集結であるということだ。

現在のイノベーションは知識の囲い込み(による特許紛争)での利益創出が目立つが、オープンなイノベーションこそが進化をもたらすというのが著者の主張であろうか。


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