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2020.02.16

『理論から学ぶデータベース実践入門』

データベースについて「リレーショナルモデル」という数学の理論面から解説している本です。

前半は、かなり数学に厳密な思想で書かれています。NULLはダメとか、第6正規形まで分割せよとか。原理主義的だなと思いながら読み進めます。DBを使った業務システムでは一般に第3正規形までしか正規化しないし、NULLなんて実務で当然出てくるし…これはあくまで「理論」部分で、後半のWebアプリケーションの実装の考え方、リファクタリングの考え方あたりでいきなり実務的になってきます。

データベースの入門書は集合論や論理演算についてさらっと書いてあることが多いのですが、リレーショナルモデルに行きつくまでの理論はたいてい書かれていないので、この本を読んでようやく腑に落ちるのではないでしょうか。実務と数学の間にこんな理論があるのだと思うと、実務のデータベースが違って見えますね。混沌としている様が見えてしまってうんざりするかもしれませんが。

実務でデータベース設計をする方法を求めている、データベーススペシャリストを受験するなどの現実的な課題に対してはそれほど有用な本ではありません。役には立ちますが、この本は遠回りです。現実世界と数学理論のつながりが面白い!なんて思える人に読み込んでもらいたいシステム技術本でした。


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