カテゴリー「書評」の455件の記事

2018.01.06

『SING』(字幕版)

昨春に公開されたユニバーサルスタジオのアニメ映画。公開時に家族で吹替版を観に行ったのですが、吹替版は歌も全て日本人歌手・声優による吹替のため、もともとの音楽も聴きたいなと思っていました。

そんなところ、年末頃からAmazon Prime Videoでこのタイトルがあったので、自宅のテレビ(+Fire TV Stick)で観賞。

英語の勉強を始めたので、ちょっとは英語のセリフも聞き取れるかな?との期待もありつつ観たのですが、ほとんど聞き取ることができませんでした。英語の映画は、どれくらいヒアリング力を付けると聞き取れるようになるんだろう。

娘は劇場と子ども会の上映会の2度観賞した映画ですが、結局そばに寄ってきて最後まで観てました。繰り返し観ても面白いらしい。3年生だと、字幕はどれくらい読み取れているのか?という疑問もありますが、ミュージカル映画だときちんと字幕を追わなくてもなんとかなるのかな。

テンポも音楽もよく、改めて観てもいい映画でした。

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2017.12.30

『English Short Stories For Intermediate Learners: 8 Unconventional Short Stories to Grow Your Vocabulary and Learn English the Fun Way!』


英語のReadingの勉強になる本がAmazonUnlimitedにあればなあと探した本。

15分×3章×8話くらいの軽い物語集です。章ごとに理解できてるかの確認テストが入るあたり、英語リーディング練習目的の本らしい作り。この本を読んでる途中で突如TOEIC受験勉強を開始したのですが、後半になるにつれ読書スピードが上がってることが体感でき、アルクの通信教材ダテじゃないと、そんなことを思いながら読みました。

内容は、僕にとってはあまり興味を示さない分野だったりして、まあまあ。それでも飽きることなく読了できる程度には作られています。英語リーディング練習には、なかなかの教材でした。

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2017.12.17

『実践 行動経済学』

今秋のノーベル経済学賞で有名になったセイラー教授の行動経済学です。経済週刊誌などではここ数年ずっと話題でしたが、ここにきてもうひと盛り上がりというところでしょうか。

週刊誌での行動経済学特集は読んだことがあるものの、ちゃんと一冊を読んだことはないなと、Kindleでダウンロードしました。

人間は全知全能で合理的な判断ができる「エコノ」ではなく、知らないことも勘違いすることもあり怠惰でもある「ヒューマン」なので、一般的な経済学どおりに経済は進まないってのが、よくある行動経済学の説明。この本も、そのような進行。(てか、この本の説明を受けて経済誌の行動経済学は書かれているわけで。) この本の最初に、カフェテリア式の給食で、食べ物をどのように並べるのがいいのかという話題が出てきます。取りやすいところに置かれた食品が、当然いちばんよく食べられる。いい場所に、子どもの好みのものを置くのか、健康によいものを置くのか、いちばん賄賂をたくさんくれた業者の品物を置くか。本書ではこうやってところどころ皮肉を入れて話を例えていくので、なかなかに楽しめる本に仕上がっています。

この本に紹介されているアメリカの医療保険制度に驚きました。なんと、医療保障プランのデフォルトをランダムに割り当てると。社会保障制度なんて複雑極まりないものなので一般市民はたいてい「おすすめ」をそのまま受け入れざるを得ないのに、最適かどうかわからない「ランダム」を割り当てられるってどういうこと?と、そりゃあこの手の経済学者は面白がって取り上げますよね。

この本で「ナッジ」という言葉がたくさん出てきます。化学反応の触媒のように、変化のきっかけというのでしょうか。甲乙付け難い複数の選択肢におけるサジェストという感じなのか。そのナッジを、どのように行うか、難しいところです。ナッジを効かせすぎると市民から選択の自由を奪ってしまう。しかし、いいナッジを与えないと、非合理的な選択があふれてしまう。本書の最後のほうで「選択の自由を促進する形で介入するべき」とあり、まさしく政府はそのような介入の方法を手探りでやっていかなければならないのでしょう。専制君主ならともかく、民主主義はそれぞれが決めなければいけない重荷があるので、それをどうよりよい方向に生かしていくか、行動経済学の今後の成果に期待したいです。

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2017.12.01

『伊藤真の商法入門』

Kindle Unlimitedをブラウズしてて目に留まりました。商法・会社法は普段の仕事で重要な知識ではあるもののビジネス実務法務試験のときくらいしかマトモに勉強してないし、おさらいしとくかとダウンロード。Unlimitedに埋もれていた本なので駄本だろうと思い読み始めたら、意外に(失礼)ちゃんとした本でした。著者を調べると、司法試験予備校の有名講師なんですね、なるほど。

内容は主に(1)会社法 (2)手形 (3)商法総論 です。特に会社法のウエイトが大きい。委員会設置会社が登場してから株式会社の仕組みも複雑になりましたからね。本書では、どういう利害関係を守りながら、どういう効率を求める意図を持った法律なのかという視点で説明が続きます。条文の丸暗記ではなく、法の目的を理解することに重点が置かれていて好感が持てます。

このシリーズは他にも何冊かがUmlimitedの対象になってますね。他の分野の法律にも手を出してみるかな。



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2017.11.29

『必勝法の数学』

アマゾンでふと目に留まってポチった本。その名も「必勝法」。完全情報ゼロ和交互ゲームで先手必勝型、後手必勝型のゲームの数学的解釈をわかりやすく書いた本です。

この本の基本的なベースになっているのが、2山くずしというゲーム。実は僕はこのゲームをやったことがなく、ルールを本書から読み込んで娘を巻き込んでゲームをして、ゲームの進行を覚えるという手間がありました。やってみれば単純なゲームなのですが、なるほど数学で取り上げそうだなという感のゲームです。ゲームのルールはWikipediaを参考)

これを最終局面から機能的に辿り、後手必勝型、先手必勝型の局面分析をします。この分析で2進分銅表現から派生させた「ニム和」とかいう怪しい関数を作り出しちゃうところが数学の面白さ。

その他も随所に数学で遊ぶ楽しさが散りばめられています。

この本の難点が、酒を飲んじゃうと内容が全く理解できないことと、内容を理解するのに紙と鉛筆が必要なこと。ビール飲みながら寝転んで気軽に読む本を求めてたら、読み終わりません。酒を我慢して机に向かって読むとか、いつ以来だよ。

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2017.11.17

『イレブン・ミニッツ』

劇場公開の頃に気になってたけど行けなかった作品を自宅のテレビで鑑賞。

午後5時からの11分間、いろんな人物の動きを切り替えて見せます。監視カメラのモニターが関係ない風景を断片的に映すように。

いくつかのストーリーが同時並行で進むのですが、いずれのストーリーも単純で取るに足りないもの。しかし、それぞれの映像を、観客がイラッと来るような見せ方をする事でクライマックスにストレスの頂点が来るようにできています。

悲劇の群像劇と言えばそれまでだけど、そこに至るまでの映像の試みというか遊び方が斬新。決して「見てよかった」との観後感はありませんが、しばらく喉に引っかかった小骨のように心から離れなくなりそうです。

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2017.11.15

『人工知能の核心』

夏頃に人工知能を取り上げるNHKスペシャルの番組があった。ここで代表的なAIとして取り上げられているのは、将棋ソフト。この番組の取材にトップ棋士の羽生善治が大々的に協力しているのですが、その取材の際に得た知見を文書化したのが本書です。

本書は技術書でもなんでもなく、また著者の羽生善治棋聖もAIの専門家ではありません。ただ、日本人のなんとなくのイメージで現在の日本の頭脳を代表するものは羽生であり、進化するAIに対峙すべきは羽生だという感覚があるのでしょう。なので、この人選。

本書を読んで、専門家ではないけどAIの近くにいてAIに思うところがあり、聡明で常識的な感性を持つという羽生善治に取材協力してもらったという実績は、今後AIを実用化していくにあたり非常に有益だったと思います。AI専門家の観点ではなく、それを受ける側の観点を専門家に示し、「人間」の頭脳の権威として意見を言ったことが、専門家に今後の方向性を与えたのではないでしょうか。

本書の書評として、AIの入門に!なんて表現を見かけますが、本書はそういう目的で読むと肩透かしです。専門家の意見を聞いて、素人としての解釈を本に落としただけです。AIの専門家の話はわからないけど、一般人としての解釈だけストレートに知りたい目的ではいいかもしれませんね。

後半はAIの倫理関係。サンデルの例題みたいな人間でも解けないような倫理の課題をAIが与えられちゃうかもしれないなんて考えると、恐怖ですね。

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2017.11.08

『非対称情報の経済学―スティグリッツと新しい経済学』

アンリミ(Kindle Umlimited)の光文社新書から。

非対称情報下の市場経済という分野で2001年にノーベル賞を取ったスティグリッツの考えを一般にわかりやすく新書に示したものです。2002年の著書なので、比較的旬な頃に書かれたのでしょう。

一般的な経済学での需要供給曲線は、経済の参加者が全ての情報を得ていて合理的な選択をする前提で書かれていますが、実際にはそうではありません。合理的云々の部分は最近流行りの行動経済学で詳しいのですが、本書で取り上げるのは参加者が全知ではないこと。片側だけが情報を得ていることで需給曲線にどういう影響があるかをわかりやすく解説しています。

本書で取り上げる題材は、中古車(レモン問題)、保険(モラルハザード問題)、雇用といったものです。題材に対していくつか仮定を入れて需給曲線をいじるのですが、もう少し数学的に遊んでも面白いのになという物足りなさがあります。ただ、当時ブームになったスティグリッツを広く紹介する目的ではこれ以上深く掘り下げると難ありなんでしょうけど。

スティグリッツの人物像や、小泉改革による日本経済など、出版当時に要請されただろう事柄に紙幅を割いていることからも、あまり後年に深く読まれることは想定していないようです…

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2017.11.01

『物流とロジスティクス』

Kindle Unlimitedに物流関係の本があったのでダウンロード。この分野での著書の多い湯浅和夫氏の著書ですね。

本書では、企業物流を単なる「輸送」から「ロジスティクス」に変えるための考え方がいくつか示されています。本書で重要項目のしてあげられているのは(1)適正在庫管理(2)物流ABC(活動原価計算)の2項目です。

従来、在庫量の適正化は物流部門の掌管事項ではないため、仕入部門や製造部門、営業部門の思惑でたいてい過剰に持ちすぎる難点がありました。在庫は棚卸資産に評価されるので企業業績にダイレクトに影響が出るわけでなく、ズルズルと膨らみがちです。だが、物流経費は膨らんでしまうわけで、ここに物流部門がメスを入れ、在庫計画から掌管すべきだと説きます。

続いて物流ABC(活動原価計算)。物流経費を細分化して計測可能にすることにより、顧客ごとの物流費を把握、納品条件の見直しにつなげることを目的にします。大口顧客に対し特別な納品条件(小分け、値札付け、高頻度納品など)を行うことで採算が取れなくなっている事例が多いようですね。

物流の教科書を探すとたいてい湯浅氏の著書に当たるわけですが、何らか湯浅氏の本は読んでおくといいですね。ただ、湯浅氏の視点が全てではないので、一つの視点として捉え、仕事での適用方法の参考にするといいと思います。


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2017.10.17

『LIFE SHIFT - 100年時代の人生戦略』

高齢化社会の進展に伴って就労などを含む人生設計に不安感を持つことが多くなってますが、その中で一つのプランを示した著書です。

この本では、1945年生まれ(日本でいう団塊)のジャック、1971年生まれ(団塊ジュニア)のジミー、1998年生まれのジェーンの3人をモデルに、世代ごとのあるべき人生設計を描きます。

終身雇用と定年制の社会制度で何ら困ることはないジャックの世代に比べ、ジェーンは雇用を固定化せず、いろんなレールに乗り換えてスキルアップし、老いてなお活躍するプランで長い人生を送ります。

これだけ読むと、なるほど、自分の進む道を早い時期に固定せず、寄り道しながらスキルを身につけるべきだと思ってしまいそうですが、ジミーは能力が高く運もいい、極めて稀な成功例だと思います。そうでない多数が長い人生をどう送るかの回答にはなっていないんですよね。このことは終章になってから著者も認めていて、ジェーンのような人生を送ることができるのは高スキル人材だけであって、中低スキル労働者がどう生きるかは社会の課題であると、、、。

あと気になるのが、人が歳を取っても努力を継続すれば能力は衰えないという前提。現実を見ていたら、人によっては50代半ばから事務遂行能力に翳りが見え始め、60代半ばでは一部の人を除き厳しい状態になっているかと。70歳を過ぎてもなお能力が衰えず指導力を発揮することができるのはごく一部に思えるのです。

本書の言うキャリアを中断してスキルを付ける生き方は、現実世界ではなかなか難しい。企業は雇用にあたって「ハズレ」を引くわけにはいかないから雇用が固定化してるのが今の日本の現状。もっと画期的に雇用が流動化する政策を取らなければ本書が前提とするような雇用環境にはならないのですが、移行期に痛みを伴う人が相当多いと想定されるので、そういう政策はなかなか選択されないと思います。

そんな中で、自分はどうするか。まずは65歳まで勤務先に見捨てられないようしがみ付くとともに、せいぜい今の知能の衰えを遅らせるための努力をしないとなあ。

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