カテゴリー「書評」の558件の記事

2020.05.11

『Data Analytics Made Accessible』


アンリミにデータ分析の本あるかな?と探してたら洋書がヒットした。どうせアンリミでタダなので、難しくて読めなくても構わないやとダウンロードしました。

開いてみると、英語はそんなに難しくなく、ちゃんと読めそう。和書に比べると読破には時間がかかりそうですが、久し振りの英語の勉強にもなるやと読み進めました。

前半は、BI、DWHといったツールの概要、データマイニングやデータビジュアライゼーションといった技法の概要。後半はデシジョンツリーや回帰と言った分析手法の説明が、簡潔に書かれています。データ分析についての全体的な考え方を捉えるのに、ちょうどよい内容です。英語なので斜め読みができず、かえってちゃんと読むことができ、けっこう腑に落ちたところもありました。


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2020.05.06

『IGPI流経営分析のリアルノウハウ』


コンサル会社IGPI流というよりかは、著者の前職の産業再生機構で経験の語りが多い。産業再生機構がやらなければいけないのは投資判断でもなくデューデリジェンスでもなく、企業価値の再生と出口戦略である。かなり特殊な業態といえよう。なので、MBA的な教科書とは勝手が違うのだ。とにかく今を何とか生きながらえている企業を、殺さずにきちんと元気にしなければいけない。なわけで、現場の生きた分析力が必要。教科書通りじゃ失敗するんだぜ、他にもこんな視点が必要なんだぜという、警告の書である。

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2020.05.04

Pythonで理解する統計解析の基礎

Pythonやら統計学やらを勉強しようと本を探していた時にヒットした本。著者を見てみると「谷合廣紀」の文字。ん?(当時)奨励会三段リーグをトップで走っていた(その後、四段に昇段←おめでとうございます!)と同じ名前では?と調べたら、本人でした。まじか、東大大学院で研究していて、プログラムの本を出版して、さらにプロ棋士になろうなんて人間がいるのか…。しかも、後日知ったのですが、大学院の研究室の指導者は、なんと短歌で有名な坂井修一だとか。ほんとうにわけが分からない濃密な世界。ちなみにあとがきには、著者がプログラムを学ぶきっかけになったのは、行方尚士八段にプログラマ辻慎吾氏を紹介してもらったからだとか。

統計検定2級の教科書を読み終えたあたりで、この本をKindleで買い、読み始めました。自宅のWindowsPCにAnacondaをインストールし、Python環境を作って、本書のコードを手入力しながらPythonと統計の両方を手に覚えさせます。本書の統計学の範囲は、ほぼほぼ統計2級教科書と同じ。おお、教科書でやった確率分布がMatplotlibで表示されるぜ! 確率分布がほんとうに実現できてるぜ! という感動を覚えるためのプログラムです。

一通り読んで
・本書ではPythonを覚えることが難しい
・本書では統計学を覚えることが難しい
という印象を受けました。

しかし、
・Pythonを一通り(特にnumpyやpandas)覚えた人が、使い方を定着させる
・統計学(2級レベル)を覚えた人が、手で覚えて知識を定着させる
という使い方に、非常に有効です。

本書ではnumpy、pandas、matplotlib、scipy.statsの関数の説明がほぼなく、このプログラムはいったい何をやっているんだ?というのを毎回Googleで検索して調べる必要がありました。過去に勉強したプログラミングの本は、本のなかでこういう疑問が解決できるように作られているものがほとんどなので、この点にはかなり苦しみました。どこかにリファレンスを置くなり、提供ソースのコメントに記載でもあれば助かるのですけど。

本書で使われていたAnacondaという開発環境を初めて使ったのですが、こちらも意外な環境でした。ブラウザ上で対話的にコードを入力し、対話的に順次実行していく環境です。大昔にMS-BASICを使ったことがある人なら「懐かしい!」と思うような環境ではないでしょうか。クリック一つで試行錯誤する使い方には、この環境なかなかよいですね。


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2020.04.22

『AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー』

緊急事態宣言の自宅待機中に自分に課した課題のひとつ「クラウドを覚える」の具体化。覚えるレベルとして資格取得できるレベルってのがわかりやすいので、試験テキストを購入。 クラウドの概念は、日経コンピュータなどの雑誌で知っていた通りのこと。ただテキストで系統立てて知識を整理できたことはよかった。「リージョン」や「アベイラビリティゾーン」などパブリッククラウド特有の概念も、それほど苦にならずに覚えることができた。エッジコンピューティング絡みはAWSならではか?と思うが、グローバル事業の経験がない僕としては遠い世界の話だったり。 ひととおり読んで、そんな難しいことはなかった。AWS特有の言葉(製品名など)をきちんと覚えないと認定試験は難しいのかなと。印象としては、この試験はエンジニア向けというよりも、SIer営業担当者向けではないかと思う。AWSのディーラとして営業するんだったら、これくらいの知識は持った上で客先に行って、これくらいの知識を下敷きにしてエンジニアと話してね、と。

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『統計検定2級対応 統計学基礎』

前から統計学の勉強をゆっくり進めていたのですが、なんとなく緊急事態宣言自宅待機の自主課題化することになってしまいました。

統計関係の資格試験統計検定2級の公式テキストです。3級のテキストが易しかったので舐めてかかっていたら、いきなり難しい!計算用紙なしに本文を読み進めることができない、かなり本気の数学書でした。数週間かけて一通り読み進めましたが、章末の問題は本文の公式をカンニングしながらなんとか解ける程度。覚えるのはなかなか難しいです。繰り返し問題を解かなきゃいけないのでしょうが、問題を解こうにも、本文の理解も一発ではできないです。

本文の印象としては、詰め込みすぎ。そもそもこの教科書を読んで統計学を理解しようとするのが誤りなのかもしれません。もともと統計学の基礎知識がある人が、じゃあ統計検定2級を受験しようとして試験範囲の内容を再確認するためにあるようなものと認識いていたほうがよさそうです。あるいは、講座のテキストとして使用するなど。…そう、中学高校の頃の「学校の教科書」みたいなもので、教科書は授業の先生の話を聞くときに使うだけで、家庭学習には使わなかったじゃないか。そんな教科書だけで何かしようとしていた自分が誤りでした。

勉強は別のテキストを使いながら進め、時折り範囲の確認や学習内容の整理のために本書を使う。受験の前に要点を確認する。そういう用途で本書は使うべきなのでしょうね。簡単なテキストとしてコアテキスト統計学を購入したので、そちらに移行します。テスト前に本書に戻ってくることにします。

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2020.04.06

『問題解決のためのデータ分析』


Kindle Unlimitedにあった本。データ分析が実務にこれだけ役に立ちますよ、その手順はね…といったことを教えてくれます。

正直言って、当たり前のことしか書かれていない。でも、世の中の企業が当たり前をキチンと実践できていないということを著者は知っていて、こういうデータがあれば仮説立ててPDCA回して検証すれば、ちゃんとこうなるんですよと懇切丁寧に教えてくれる本です。

やれビッグデータだ、やれAIだと言う前に、足元のことキチンとやりましょうねという本でした。


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2020.03.16

『みずほ銀行システム統合 苦闘の19年史』


永遠に終わらないかと思っていたみずほ銀行のシステム統合とシステム更新。もう名物案件化してましたね。SEが「青いところに足を踏み入れちゃった」と自嘲気味に話してたり。

昨年、ようやく長いプロジェクトが完了した。日経コンピュータでも大々的に取り上げられ、日本のIT業界の一区切りが付いたなと感慨深いものです。もはや「第一勧業銀行」「富士銀行」「日本興業銀行」なんてみんな忘れ去ってしまっただろうし。

本書は、こんな長いプロジェクトの中で発生した2度の大規模システム障害から銀行の体制を遡り、経営におけるシステム軽視の危険性を説くものです。

日経コンピュータはみずほを敵視するような書きっぷりをすることがあり、本書も相当激しく糾弾するかなと思ってたら、意外にも穏やかな表現です。現場の技術者たちへの遠慮が感じられる。経営体制の批判はしますが、批判対象の経営陣はすでに一線を退いてますし。


そんなわけで、比較的淡々とかかれています。技術的にも19年間の今となっては過去の技術な訳だし。でも、基幹系と言われるようなシステム更新を企むことがあれば、きちんと本書を読み直して轍としたいですね。

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2020.02.28

『ハッピー★アイスクリーム』


雑誌『ねむらない樹』で短歌が掲載されていて気になった歌人、加藤千恵。さっそく調べて、歌集をKindleで購入しました。

歌集だと思って開くと、短編小説集だった。ローティーン向けの軽い恋愛小説に、鋭いアクセントとして短歌が差し込まれている。青春臭い加藤千恵の短歌が、よりピンクの青春の小説に斬り込んでいくようだ。

全体として、小説は淡く幼い。短歌は青春の奥にある不安を鋭く表現している、大人が描いた子供心のよう。

後半が歌集。あとがきによると、歌集として出版したものに、あとから短編小説を加筆したらしい。幼く感じる小説部分が大人になってからの作品で、鋭く書かれた短歌が高校生の頃に詠まれたもの。この関係が意外。加藤千恵の他の作品を知らないが、短歌を詠んだ高校生時代の気持ちを下敷きに短歌を浮かび上がらせようと、高校生っぽい小説を仕立てたのだろうか。


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2020.02.25

『AWSクラウドの基本と仕組み』


漠然とした認識しか持っていないクラウドサービスについて、具体的なイメージを持つために読みました。大手クラウドサービス事業者の一つ、AWS(Amazon Web Services)の入門書的な本です。

通読して、この本では技術的なことはほとんど書かれていませんでした。サービスの種類と、その特徴(というかオンプレミスと比較しての利点)をメインに書かれています。実際に業務システムでクラウドサービスを使おう!ってなった時にこの本を読んでサービス選択に当たりをつけるための参考本といったところでしょうか。でも、ざっくりとクラウドサービスの全容が掴めるので、取っ掛かりとして重宝しそうな本です。

紙の本が1,980円、Kindle版が990円だったのですが、ほとんどAWSの広告なんだからせめてKindle版くらい無料でばら撒けばいいのに。


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2020.02.02

『ラストレター』

岩井俊二の映画。ファンタジーとノスタルジーが入り混じるテイストは今回もじっくり味わえる。ドローン撮影の導入で映像に美しさが加わったが、手持ちカメラの人間ドラマとドローン撮影の風景の美しさのギャップを埋めることができなかったのではないか。

葬式のシーンから始まり、手紙のやり取りで物語が進展していく。大人(福山雅治と松たか子)のやり取りだが、青春を思い出しながらのやり取り。手紙というアナログのやり取りの重みや味わいをじっくり見せつける映像である。そして、文章を書くことの大切さを語りかけるストーリー。福山雅治(S44生)、松たか子(S52生)という団塊ジュニア前後のキャストにこういう物語をぶつけてきて、僕たちの青春は紙に文字だったなと思い起こさせる。もはや、手書き文字こそ青春。

青春を振り返って、結局は自分って小さいと感じる。それを認めたくない不健全な大人になるか、小さくまとまって社会適合するのか。阿藤(豊川悦司)の不健全な生き方に憧れる中年もいるのではないか。

『美咲』が読みたい。


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