日銀総裁ファンド問題
日銀総裁が「村上ファンド」を保有していることについて、国会やマスコミで問題として取り上げられ、議論されています。
話を整理すると、下記のようでしょうか…
(1)福井氏が民間にいるときにファンドに出資
(2)日銀総裁就任時に出資継続
(3)ファンドが違法行為実施
(4)日銀総裁在職中にファンド解約
(5)多額の利益が実現
福井氏に対して追求できる部分があるとすれば、(2)(4)の2点でしょう。テレビのニュース番組中で(4)を問題視する意見はほとんど聞かれません。
民放のニュースで集中的に「問題」として取り上げているのが、(1)(5)。ファンドに出資することそのもの、そしてそこで大儲けすることが「悪」と言わんばかりです。
これは、金持ちに対する妬みをマスコミが人気取りに利用しているようで好ましくないし、問題の本質も捉えていません。
問題、(2)についてです。内規に触れていないらしいので、法的に問題なしということに落ち着きそうですが、金融政策を担う人としてのモラルに関わる可能性はありそうです。
日銀総裁を張る人物ですから、ある程度の資産は保有していて当然でしょう。日銀の政策により、その資産の価値が変動するのも、事実。理想は、日銀政策に対して個人の損得が中立であることが理想。
今回の報道で意見があったのが、日銀が低利政策を継続し、結果として株高誘導となっているということ。このおかげで村上ファンドの利回りもよかったと。(村上ファンドは金利政策よりも強引な手法のほうが大きく成績に影響していると思うが) 個人の利益のために金利誘導しているのではないかと。
しかし、総裁の資産の主が現金(円貨)だったらいいのか。その総裁が自分の利益を狙うのだったら、高金利・デフレ誘導に持っていってしまう恐れがあるはず。これこそ直接金利政策が個人の資産に影響を及ぼす…よけいに問題そう。
個人が、政策を誘導するのには、何らかの問題はありそうです。
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コメント
今回の一件は突っ込むネタを提供したと言う意味ではポカだと思いますが、今現在容疑者としてあげられている村上氏のファンド設立時に出資したことそのものをどうの言うのは単に攻め口がないだけの話し。
どこの党とは書きませんが報道(あれを報道と言って良いとは思えませんが)番組で「日銀総裁の資産を公開しろ」。。それならあんたらの家族名義に逃がしている資産、および、親族会社含めて資産公開してから言えって言いたいです。
投稿: ぺ | 2006.06.19 00:00
なんだか、攻守逆転の様相を呈してきました。マスコミは面白がっています。
投稿: くろかわポタリング研究所 | 2006.06.19 22:35