『大暴落1929』
昨年9月の株価大暴落「リーマンショック」の際に緊急で(?)復刻された本です。1929年の出来事を、1955年に振り返った本です。26年後に振り返っていますから、みんなが忘れかけている歴史を思い出させるような本だったのでしょうか。
前半は、1928年から1929年にかけての、株価バブルの様子が描かれています。株に飛びつき、投資信託に飛びつき、信用取引に飛びつく。ITバブルの頃に見てきた光景、昔からあったんだと感動です。
1929年の株価大暴落は10月24日(暗黒の木曜日)その日だけで起きたんだと勝手に思っていたのですが、違うんですね。9月3日から徐々に下げ、10月24日に一旦うんと下げたあとも数年下がり続けたんですね。まあ、特に10月24日が特筆すべき日だったのでしょう。
「株用の端末からは前場の最悪の時点での株価が延々と打ち出されていた。」という記述に興味があります。端末から出てるのは「テープ」らしいです。どんな機械なのでしょう。この時代に比べると通信技術が格段に進歩しました。ただ、人間のやってることは変わらないなあ。
この本では取り上げられていませんが、1929年恐慌の結末は第二次世界大戦でした。2008年株価大暴落が、このときのような結末に至らないことを祈っています。
大暴落1929 / ジョン・ケネス・ガルブレイス / 村井章子訳 / 日経BPクラシックス / ISBN9784822247010
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