『気張る男』
明治の実業家の伝記です。
丹後の寒村から裸一貫で京都に登り、成功と没落を味わう人物の物語。
小説としては、ちょっと物足りないかな、というのが感想です。松本重太郎の「何が」素晴らしかったのかの表現が物足りないし、没落後の松本重太郎の人物像の表現も中途半端です。
実は、松本重太郎のことをこの小説を読むまで知りませんでした。私の青春のいちページである中之島の中央公会堂に関わる、重要人物なんですね。
関西の実業家と言えば小林一三と鳥居信次郎くらいしか知らなかったのが、ちょっと恥ずかしいです。
気張る男 / 城山三郎 / 文春文庫 / ISBN4167139286
| 固定リンク
コメント