WEDGE5月号『開発現場にユーザーの声を製造現場に新たな課題』
雑誌「WEDGE」5月号の記事です。(特集ではありません)
自動車開発などの工業製品は、機械からみよりソフトウェア開発のほうに重点が移ってきている、故にユーザーの声を汲み取ることが重要というのがこの記事の趣旨です。
トヨタの米国でのリコール問題などが背景にある記事です。
ソフトウェア開発の行程は一般的に「ウォーターフォールモデル」といって、完璧な設計に基づいてプログラミングするという思想に則って進められます。実は、この「完璧」に問題があると思っています。記事内では、顧客の声の重要性を説きながら、実際にはシミュレーションを用いることによって品質を上げていく手法が説かれています。あくまで、シミュレーションは「完璧」な設計の手段です。
でも、顧客の声って、製品化して世に放たれてから上がって来るものでは? と考えると、その顧客の声を次の設計にどうやって生かしていくかが課題。でも、「完璧」な設計を基に出来上がっている製品ならそれは困難…というウォーターフォールモデルの限界を思いながらこの記事を読んでいました。
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コメント
顧客の声…まさに「耳が痛い」話ですね
製品のクォリティを(コストを上げずに)
改善することは技術者にとっての命題なのですが
ともすると「そんな機能は望んでいない」
「そこは別にどうでもいい」と言う点に
血道を上げているのでは?と思うことも
多いですし、その逆に「そこが気になるの?」
と驚かされることもしばしばです。
本当に顧客が望んでいることは何なのか?
進むべき道は本当に合っているのか?
自問自答の日々です。
投稿: まぐ | 2010.04.22 22:19
>まぐさん
見つからない答えを探し続けるのは、大変ですよね。
でも、そのなかの自問自答が技術者を鍛えている、きっと。
投稿: くろかわポタリング研究所 | 2010.04.23 08:25