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2010.08.30

『これからの「正義」の話をしよう』

NHKの番組「ハーバード白熱教室」の単行本です。

正義とは?という視点から、ものの善悪の判断はさまざまであることを本書を通じて延々と述べています。これを読み進めるに従い、自分が正義だと思っていたことがどんどん揺らぎ、実は正義なんて絶対的なものじゃないんだという思いになってきます。正直、気持ち悪い。

著者サンデルもわざとそういう書き方をしているよう。ひたすら、正解のない哲学の迷宮に読者を招き入れるのがサンデルにとって快感なのかと思うくらいです。

でも、読んで良かった本。

・正義・哲学にいろんな視点があることを感じ取った
・哲学っていう学問が、政治や経済政策に密接に結びついていることを知った
という点が、この本での収穫です。

これから「正義」の話をしよう / マイケル・サンデル / 早川書房 / ISBN : 978-4-15-209131-4

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コメント

いわゆる「カエルの正義、ヘビの正義」と言う奴のことかな?

何が"正しい"のかは、どこに立ってどっちを向いているかで決まる…といったような。

また、ミクロの視点かマクロの視点かでも結論は逆転するだろう

問題は、その解の導き方がその時その時でブレないことと
違う解を全否定しないことのように思う。
これを両立させるのはかなり困難だけど


まぁ俺は常にブレまくってるけど

投稿: まぐ | 2010.08.31 00:36

>まぐさん
立場の違いでもなく視点の問題でもなく、信念の問題。これを読むと、政治なんかでもいろんな主義主張があるのが納得できる。ブレるのは構わないと思いますよ。気に掛けておくべきは、人それぞれの信念があるということを理解して人と接すること。

投稿: くろかわポタリング研究所 | 2010.08.31 07:28

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