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2011年3月の15件の記事

2011.03.31

『事務ミスをナメるな!』

ちょっとした事務ミスが大きな問題になることが多くなりました。クリック一つで影響力の大きな業務ができるようになったことも一因でしょうが、合理化の中で業務が細分化されて「全体」が見えなくなっていることも一因だと感じています。このへんは『残念な人の思考方』が詳しいですね。

この本では人がミスする要因を解説したあと、ミスを防ぐ方策を説きます。手順と、書式です。

これを読んで思ったのが、やはり業務はシンプルが一番だなと。分かりやすいし、見通しが利くようになります。ドラッカーの名言で「複雑なものは失敗する」なんてものもあったっけ。

「事務ミス」をナメるな / 中田亨 / 光文社新書 / ISBN9784334036027

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2011.03.30

『官僚たちの夏』

高度成長期の通産省を舞台に、天下国家のためを思い出世競争を繰り広げる官僚たちを描いた小説です。

ネクタイを外しランニング姿で執務する豪気な官僚である風越が主人公。この主人公が夢見た法律が挫折し、一旦は甦ったかにみえた主人公も挫折の念で物語は終えます。

官僚と政治家の関係。官僚と財界との関係。どちらが上と言うこともなく微妙な力のバランスで成り立っている様が描かれています。物語の土台に自由経済と統制経済の主張の対立を置いて描いているのも、いい緊張感をもたらせています。

実際の官僚はどういう世界で生きているのでしょうか。天下国家を論じ、ぜひ日本を危機から立ち直らせてもらいたいものです。

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2011.03.29

福島第一原発の状況悪化で周辺の人々が不便を強いられています。当事者である東京電力は今は事態の収束に全力ですが、今後は不便を強いられた人への賠償問題も生じるはずです。

素人ながら東京電力の貸借対照表を読んで、東京電力にどれだけの賠償能力があるのか考えてみました。手元に用意したのは平成22年度第3四半期の四半期報告書に掲載されている平成22年12月31日の連結貸借対照表です。

でもまあわからないことだらけなので、簡単な仮定を。
原子力発電設備資産は、福島第一が古いことを考慮し、簿価を福島第一:福島第二:柏崎刈羽=1:2:2とします。
また、地震後に受けた緊急融資2兆円の内容は、社債償還0.5兆円、当面経費(福島第一原発停止対応と被災火力修復)0.5兆円、火力新設1兆円とします。

貸借対照表の純資産は2.98兆円です。固定資産のうち原子力発電設備は0.85兆円計上されており、このうち0.51兆円と仮定した福島第一と福島第二が設備廃棄で償却することになりそうです。また、当面の費用と仮定した0.5兆円も考えると、純資産は2.98-0.51-0.5=1.97兆円に推移すると想定できます。意外と、びくともしない財務体質に驚きます。(実は固定資産では発電設備よりも送電・配電設備の方が大きく計上されているのが一因です。)

さて、東京電力にどれだけの賠償能力があるか、です。純資産1.97兆円と同額の賠償で債務超過ギリギリのライン。会社の体裁を保って賠償する限度額です。

では、国有化などの倒産を伴う整理を行った場合の賠償余力はどれだけでしょうか。

こうした場合の賠償原資は、純資産1.97兆円に加え社債4.0兆円(貸借対照表の4.5兆円-緊急融資での償還0.5兆円)と長期借入金3.57兆円(貸借対照表の1.57兆円+緊急融資2.0兆円)を合計した9.54兆円の余力があることになります。(短期借入金+買掛金0.65兆円は履行するものとしましょう) しかし本当にこの資金を吐いてしまうと、銀行が大痛手を負うほか、公共債などで運用している年金資産なども大打撃です。東京電力を潰すことによる国民負担も非常に大きいのです。

9.54兆円を超す賠償は、国家負担=国民負担です。(なお、東京電力の現預金は1.87兆円であり、それ以上のお金は国有化時の帳簿のマジックで出てくるもので、原資は税金か国債か郵貯です。)

さて、○兆円なんて金額を並べてみましたが、本当の賠償金額なんて想定できません。避難を強いられた周辺住民への補償、出荷停止になった農産物、放射性ヨウ素やプルトニウム汚染の除去などなど…。それでも、電力供給不足による経済停滞(こちらのほうが圧倒的に被害額が大きいでしょう)に関しては補償対象外なので、意外と純資産の範囲内で会社を潰さずに補償できちゃえるのでしょうか。

ただ、この範囲で補償できるのは福島第一原発がこのまま収束したらです。状況がこれ以上悪化して、例えば周辺30km以内居住不可なんて事態になると、あっという間に数兆円なんてお金は飛んでしまうことでしょう。

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2011.03.28

よみうりランド

近所の遊園地、よみうりランドに行ってきました。行った理由は、3月末有効期限の入場券があるから、です。

もともと春休みに行こうと思っていたので、予定通り。ただ、遊園地自体が営業をしているのか不安でした。調べてみると、ナイター営業なし、大型アトラクション運行休止とのこと。幼児連れの我々にはどうやら影響がなさそう。キャラクターショーもやってくれるようですし。

京王線に乗ってよみうりランド駅で下車。ゴンドラに乗ろうとすると、ゴンドラがまさかの運休。ゴンドラは交通機関じゃないのか!と驚きつつも、バスに乗って遊園地に向かいます。

到着したのはキャラクターショーの30分前。ベンチでおにぎりを食べながらキャラクターショーを待ちます。意外と、ステージ前のベンチはキャラクターショー直前には埋まりました。家族連れレジャーは、みんなそこそここなしているようですね。

アンパンマンを熱心に応援する息子と娘。可愛いですわ。そこまで真剣に応援している観客、他にいませんぜ…

その後、観覧車に乗車。子どもは意外と怖がらないのですね。観覧車から、東京スカイツリーが見えました。写真、わかりますか? 新宿の高層ビル街の右側です。
Imgp7495

その後、子ども用アトラクションをいくつか乗り、16時ごろには寒くなってきたので帰路につきました。帰りもバス。新百合ヶ丘行きのバスがあるというので、そちらに乗車です。息子の希望でバスのいちばん前の席に乗ったのですが、しばらくしたら寝てしまいました…もっと寝やすい席があったろうに。バスは細山・千代が丘・金程を通るのですが、このあたり意外と知らない道があるものだなぁと乗りながら思ってしまいました。

新百合ヶ丘に着いたので、コージーコーナーでシュークリームを買おうとしたら、ショーケースの中が空っぽ。当然シュークリームもありません。材料調達の関係で入荷が細っているそうなのですが…ちょっとさびしくなりました。

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2011.03.25

痴漢騒動に遭遇

昨日の帰路、痴漢騒動に遭遇しました。

新宿駅19時51分発急行藤沢行の最後尾に乗り込み、下北沢駅。ドア口付近で小競り合いがあるのに気付きました。女性と、酔っ払いの男性です。たぶん立ちやすい場所(ドア脇)の取り合いだろうと、特に注意を払いませんでした。

5分ほど経ち「この人、痴漢です!」という女性の突然の大声が車内に響き渡りました。女性が男性の腕を掴み、車掌室に差し出したいジェスチャーです。男性は周囲に「おれ、痴漢なんかしてないよねえ」と同意を求めています。周囲は男性側に同意している雰囲気でした。

少し女性が落ち着いたのか、女性と男性の話し合いタイム。だんだん男性の声が大きくなってきて「女の人とは思わなかった」などと弁明。明らかに女性に喧嘩を売る態度です。そうこうしているうちに経堂駅に到着。ドアが開くや再び女性が声を荒げ「この人、痴漢です!」と男性の腕を掴んで電車を降りて行きました。女性、男性とも駅員に保護されてどこかへ連れていかれました。

始終を見ていたわけではないので、痴漢行為があったかどうかはわかりません。でも、雰囲気的には泥酔男性が女性にイチャモンをつけたかからかったかで女性が不快に思い、対立がエスカレートした挙げ句のできごとではないだろうかと思います。

混雑する電車内でみんなイライラしています。ちょっとしたことが騒動になるんだなあと思った出来事でした。

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2011.03.22

マンション共用部の節電は難しいのか

東北地震から3日後(最初の平日)の3月14日から、首都圏に電力不足が起こっています。どこもかしこも節電です。都会の商業施設は照明を減らして営業時間も短くしています。電車は運行本数を削減し、エレベータ・エスカレータも止め、照明も切ったり減らしたりしています。一般家庭でも、いろんな節電の努力が重ねられています。

我が家でも、トイレの便座暖房機能は既にOFFにしていますし(お尻が冷やっとするのは、だいぶ慣れました)、今日は和室の障子を全部取っ払って照明を消して過ごしてみました。などなど、皆さんのご家庭でもいろんな省電力の努力をされていることだろうと思います。

私の生活圏で、ぜんぜん節電する気配がないなぁと思う場所がひとつ。それは、マンション共用部です。廊下の照明は煌々としているし、ロビーだって人がほとんど入ることがない場所までずいぶんと明るく照らしています。演出のための間接照明も点いたままだし、植栽を照らすという何の役に立っているのかわからない照明まで消灯する気配はありません。ロビーもきちんと暖房が入っているし…

そんなわけで、管理人に「節電しないのですか?廊下の照明は半分でいいと思います。」と言ったところ、管理会社でそのような措置を決定できない。管理組合からの依頼が必要。総会で決議するしかありません。とのこと。

~総会で決議って、年に一度の総会で、ですか。今はそんな悠長なことを言っていられない状況なのになぁ。いちおう、理事会宛に投書だけは出してみることにします。

そんなわけで、今日もマンションの廊下やロビーの明かりは煌々と光り続けます。

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2011.03.20

スーパームーン

なんだか、昔の少女ものスーパーヒーローみたいなタイトルですね。

昨夜は満月でした。首都圏の電力不足による節電の呼び掛けもあり、ひときわ輝いていましたが、実は月と地球が19年ぶりに接近したということです。

そんなことを聞いて、ふと月を撮影したくなりました。

ベランダに三脚を立て、デジイチに望遠レンズをセットし、パシャリ。

残念ながら望遠は300mmでは月を撮影するのには不足していたようです。みんなは1200mmくらいの超望遠を使っているのでしょうか。まあ、NHKが福島第一原発を撮影するのに使っている10000mmまでは使う必要がないでしょうけど。

まあ、画像はトリミングすればいいやと、何枚か撮影。で、液晶で確認すると…明るすぎて真っ白で面白みがありません。露出補正-2.0にしても、明るいまま。

結局、シャッター速度を速めて撮影することに。

Imgp7329

これくらい暗いほうが、月としての感触が出るかなぁと思ったのでした。

撮影データ…f/5.6 1/2000秒 ISO200 露出補正-2.0 焦点距離300mm トリミング3008x2000→1091x819

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2011.03.18

AVケーブル切換器

AVケーブル切換器
自宅にあるテレビは、39インチのプラズマテレビと、14インチのブラウン管テレビ。HDD付DVDデッキには39型のみ接続していました。

39型の消費電力は270W、14型は84W。大画面テレビは消費電力も大きい。HDDに録り貯めた子ども向けアニメを再生するためにいちいち大きな電力を使うという問題が生じていました。

地震以来、東日本全域で節電が求められる状況になり、この問題も放置できないなあ…と言うことで、押入れから昔のAVケーブルを探しだしてDVDデッキと14型を繋ぐことに。設置場所が離れているため5m以上のケーブルが必要なのですが、手持ちが3mと1.5mだけ。困ったなあ、レイアウト変更するか、長いケーブルを買ってくるかだなあと思っていたら、AVケーブル簡易切換器が出てきました。

昔、TVとPS2、オーディオプレーヤーなどを強引に繋いでいたときに使っていたものです。繋ぎ替えが必要な場面で、ダイヤル一つで切換できる便利グッズです。

こいつが両メスなので、これでAVケーブルの延長をすることに。変な機械が壁のところに中途半端にぶら下がることになりますが、無事接続できました。

で、さっそくHDDを再生。縦長のアンパンマンが14型のなかで活躍します。ワイド用映像を3:4画面で再生するからです。14型にはワイド-ノーマル補正機能がないため、この縦横比率を我慢しなければいけないようです。子どものアニメだけだから、これでよしとしよう。

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2011.03.15

東北地震4日目、首都圏を電力不足が襲う

3月11日の東北地震から3日が過ぎた14日、震災後はじめての平日を迎えました。

福島第一、福島第二原子力発電所など関東~東北の発電所が停止した影響で、関東で大幅な電力不足が予想されました。日曜夜に発表された計画停電(輪番停電)で、関東で時間を決めて停電することになりました。で、いつどこが停電するのかがみんなの関心事項に。5つのグループの停電時間帯が発表され、東京電力WEBサイトには町名がどのグループに属するかのリストが掲載されました。

で、東京電力のリストを見たのですが、はるひ野がリストに見つかりません。黒川は5グループ。しかし、南黒川・稲城市若葉台・多摩市全域という周辺地域はみんな2グループ。じゃ、はるひ野は?これが全然わかりません。いつでも停電してよいように、準備と覚悟が必要ですね。

幼稚園には市から2グループ(9:20~13:00停電)という連絡が入ったようで、休園の連絡が入りました。(翌日幼稚園から連絡が入り、一週間休園、終業式だけ登園して春休みとなりました。)

次第に、鉄道各社から運行予定が発表されます。小田急は新宿~経堂のみの運行(郊外に住む人には何の役にも立ちません)、京王相模原線は朝9時までと13時~18時、22時以降のみ運行(夕方ラッシュを運行しない!)です。

とりあえず朝は京王で出勤することに。いつもより1時間ちょっと早い7時20分に自宅を出発。若葉台駅に向かいます。若葉台駅南口を通る県道(上麻生連光寺線)は大渋滞。電車を使えない人が乗用車に切り替えたのでしょうか。リビア情勢と地震の影響で石油も需要が逼迫するのに、なんだかなあ。

駅に着くと改札前で掲示板を見ている人が何人ないるけど入場制限はなく、小田急の定期券を提示して(あとで、この行為が誤りだと気付きます)ホームに上がります。ちょうどホームに電車がいますが、超満員。それでも昔乗ってた田園都市線急行みたいなもんで乗れなくはない。乗客を背中でギュッと押して乗り込みます。

電車は快速大島行き。平日に快速とは珍しいですが、休日ダイヤで運転しているのかもしれません。稲田堤で、かなり限界に混雑してきました。これで新宿到着までの時間がわかっているなら我慢もできるのですが、いつまで続くかわからないのは苦痛です。調布手前では10分以上止まったままなど、なかなか新宿に到着する気配はありません。それでもとろとろ電車は進み、新宿には9時頃に到着。若葉台で電車に乗ってから1時間半。今までの最長記録か?

会社に到着。実は、会社が営業を行うのに私の部署は必ず誰か一人以上いなければならないので、私もかなりの覚悟で出社したのです。で、他部署に出社してますよ~と声をかけて自席に戻っていると、本日休業のお達し…おお、あれだけ苦労して、貴重な首都圏のリソースを私のためにも浪費して出社したのに…と思うのですが、状況から考えると仕方がないことです。近隣の同業種では営業に踏み切った会社もあるようですが、どうやって営業を行ったのでしょうか。私の部署は直接営業活動とは関わらないため、休業しても仕事に変わりはありません。しかし、休業しているとなれば、ぜんぜん仕事に張り合いがありません。節電のために部屋の蛍光灯を外し、薄暗い中で仕事を進めます。夕方に止まってしまうことがわかっている電車を使うパートさんたちに早めに帰宅してもらい、自分も定時で速攻上がりです。

18時30分頃に新宿駅に到着。この時点で、小田急線=経堂まで運行。20時以降に相模大野まで運行。京王線=調布以西運休、調布以西の再開は22時。中央快速線高尾まで間引き運転。多摩モノレール運行中など。そんなわけで、中央線→立川→多摩モノレール→多摩センター→そこから適当にバスや徒歩を繋いで帰宅という計画を立て、JR新宿駅西口に向かいます。改札で行列。これはすごいなぁ…と思っていたら、15分程度で改札に入ることができました。で、中央快速線に向かうと…階段からすごい行列。列の最後尾はどこだと追っていくと途中で曲がり東西通路を離れ中央通路のほうに。で中央階段から伸びている中央線の行列と混ざりカオス状態です。これではいつ中央線に乗れるかわからない。20時に運行再開する小田急を待っていたほうがましだと思い、小田急線に向かいました。

小田急線各駅停車ホームに行くと、先発が18時45分経堂行き、次発が19時相模大野行きです。おっ、WEBサイトではアナウンスされていない、19時の相模大野行きが実はあったのです。これは、ラッキー。車内も比較的空いていて、座れはしないものの、窮屈ではありません。問題は、多摩線が運行していないこと。この電車をどこで降りて、そこからどうやって帰るのか考えなければいけません。下りる駅候補は新百合ヶ丘、柿生、鶴川。直接徒歩なら柿生ですが、新百合ヶ丘・鶴川はバスということも考えられます。鶴川から若葉台行きのバスに乗るのがいちばん徒歩距離が少なくて済むルートですが、本数が少なく時間が合うかわかりません。万一バスが運休になってなんかいると、徒歩での山越えがかなりつらい道でもあります。

結局新百合ヶ丘で下車。平尾通りを走るバスは本数が多かったはず。バス停で待つと、平尾団地経由京王稲城駅行きのバスが来ました。さて、どこで降りるか。帰路の徒歩ルートは平尾から御座松塚を越えるルートと、学園通りを歩くルート。でも学園通りは暗そうだし、御座松塚がよさそう。御座松塚に一番近いバス停がよくわからなかったので、安牌として平尾団地バス停で降りました。

そこからは2.9km33分の道のり。非常食や防寒着などを用意してある程度の遠距離を歩くことも覚悟していただけに、たったこれだけの徒歩で済んで良かったです。家に着いたのも21時頃で、それほど深夜になりませんでした。

東京電力の計画停電アナウンスで大混乱だった3月14日でしたが、なんとか乗り切りました。

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2011.03.14

東北地震を振り返る

3月11日午後は、東北地震(東日本巨大地震)が日本列島を襲いました。私は震源から遠く400kmも離れたところにおり、首都圏を混乱に陥れた帰宅困難にも巻き込まれませんでした。そんななか地震を話題にしたブログをお読み頂くのに価値はないような気はするのですが、当ブログは私個人のライフログ的な要素もありますのでご容赦ください。

11日午前は、保険営業の話を聞くために自宅にいました。保険営業が帰り、昼食を済ませて13時過ぎに私ひとりで自宅を出発しました。自宅は妻と娘(2歳)の二人です。私は14時に息子(5歳)と合流し、永山の西友で買い物をしました。前から欲しいと言っていたベイブレードです。

玩具売場からは寄り道せず、帰路につきます。小田急永山駅改札に着いたのが14時41分。列車案内表示で14時43分区間準急新宿行きがあったので、息子を急かしてギリギリで乗車しました。(ここで急いだことが、後に明暗を分けることになりました。)はるひ野駅で下車。電車を見送り、北口改札から坂を下り始めました。

町内会掲示板のある畑の横に差し掛かったときに、足元に違和感。息子も突然不安な顔になります。地震です。道を歩いていて地震に気付くのは初めてです。しばらくすると揺れがだんだん大きくなり、近隣の民家がギシギシ言い始めます。早く家に帰りたがる息子の手を握り「地震が止まるまでここで待つよ」と言います。建物の様子を注視し、万が一の時には息子を抱えて畑の真ん中に待避する心積もりでいました。線路の軋み音を聞き、息子も「電柱が揺れてる」と言ってるうちに、揺れが収まりました。

揺れの雰囲気からして遠方の地震。2日前にも地震があった三陸沖の可能性が高いと想定。なら、大災害間違いなしです。通信手段も断絶が予想されます。まずは妻に「はるひ野まで帰っています」と携帯のショートメール送信。この時点で永山にいるのとはるひ野にいるのでは大きな差ですから、妻にはこれが一番重要な情報です。

息子の手を握り、坂を下って自宅に向かいます。帰宅中の小学生が十数人身を寄せあっています。不安でしょう。すぐに母親と思われる女性が近付き、みんなに声を掛けていました。

マンションに到着。もうすぐ幼稚園バスがやってくる時間で、顔見知りのお母さん方が集まっています。マンションエレベータは停止とのこと。みんな不安そうに園児の帰りを待ちます。

幼稚園バスが到着。今日の世話役の先生は、いつも冷静沈着で有名な先生。何事もなかったかのように、園児を保護者に引き渡します。園児たちはどこでどのように地震に遭ったのだろう?とりあえず無事でよかった。「大丈夫だった~?」と園児を抱きしめるお母さん方の腕の中で、園児たちはキョトンとしています。(どうやら、バスに乗っていて地震に遭い、バスは一旦停止だけして揺れが収まったら再出発した模様です)

エレベータが動かないため、階段で各自帰宅します。自宅に帰って、妻と娘の顔を見て一安心。やはり、面と向かって合うという安心感は大きいです。妻は心配顔でしたが、娘はなんだかキャッキャと楽しそう。地震を怖いものだと思っていませんね…2歳児。

テレビを点け、状況を確認します。東北地方で非常に大きな地震だったことがわかってきます。「大津波警報」なる聞きなれない警報が画面の右下でチカチカしています。ただ事ではない。たまたま点けた民放が「衝撃映像」ばっかり流して息子には刺激的なうえにあまり有用な情報が得られないと判断、チャンネルをNHKに切り替えます。淡々とした喋り方が、安心感を生みます。そうしているうちに、名取川を津波が上っていく様子をヘリ中継し始めました。息子に津波の怖さを教えようと画面の中の状況を説明していたのですが、だんだんと息子が怖くなって泣き出しそうになります。「地震なんかイヤだ」と言い始めました。すみません、刺激的な映像を見せてしまいました。大きいテレビはビデオに撮り貯めた子供用アニメに切り替え、まだ残しているブラウン管アナログテレビをNHKに合わせ、情報収集を続けます。

16時前に宝塚市に住む弟から電話(職場からだったようです)、安否確認です。とりあえず、川崎は無事。自宅にいるので今夜の帰宅困難の騒動にも巻き込まれない旨を報告しました。家族からの電話は、夜に伊丹市に住む妹からもありました。テレビ報道で東京駅・新宿駅の様子が映し出されるので心配したとのこと。今日が出勤日だったら新宿駅の混乱に混じっていたわけですが、幸い自宅で難を逃れている旨を報告です。

さて、会社に連絡を試みます。16時頃に事務所に一報。意外と電話はすぐにつながりました。上司は不在で、女性社員が電話口に出てくれました。けが人なし。大きな損傷もないとは思うが、伝票が散乱していて大変とのこと。とりあえず被害というほどの被害はなさそうです。このあと、上司が戻ったかな?と思うタイミングで電話を試みましたが、もう電話はつながりませんでした。会社が休んでいる社員の出動を必要としているのかどうか、その情報と取りたかったのですが、取れませんでした。ようやく会社につながったのが21時頃。出勤していた人たちは帰宅するすべがなく、事務所や食堂で泊まる準備をし始めた頃でした。私は土曜日も休み予定だったのですが、予定通り休んで構わないとの返事をもらいました。会社で苦労された方には悪いですが、地震当日・翌日と自宅で過ごせることに。

テレビやツイッターで情報収集をしながら、夕食・風呂など日常生活を送ります。16年前の1月17日には夕食もままならず風呂なんて到底望めませんでしたから、貴重さを噛み締めながらの日常生活です。列車運行情報などが更新されたら職場に電話で連絡したりし、小田急線が動き出した(0時頃)くらいで就寝しました。

翌朝、テレビを点けたらやはりどのチャンネルも地震情報です。息子が「今日も地震なの…もう地震イヤだ」と。あまり子どもの心に地震情報の映像は良くないようです。午前中は近くのスーパーで日常の買い物をし、午後は自宅内で遊んでいました。(外出を避けたのは、地震とは関係なく花粉症だからです) でもそれがイヤだったのか、夕方になって息子が「公園に行きたい」と泣き出しました。そりゃ、テレビは地震情報ばかりだし、家の中に閉じこもっていては5歳児の精神衛生上よくありませんね。軽く散歩に出て帰宅。そんなボーとした土曜日を過ごしました。

日曜日は、通常通り出勤。会社に行ってみると、事務所はいつも通りの状態でした。ただ、床がざらざらしている。天井ボードがこすれて砂状になって床に落ちているのでしょう。比較的通常通り仕事をして、普通に帰宅してきました。(通常に都心に出掛け、通常に帰宅できたのはこの一日だけ、となりそうです)

さて、今日の月曜日からは「計画停電」が始ります。電車も、運休予定がたくさんです。大変ですが、ここは踏ん張って東北地方の復旧の力にならなければいけません。混乱の日常に、これから突入します。

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2011.03.11

是政橋

是政橋の工事に進捗があったと噂を聞いて、見に行ってきました。

稲城市立図書館の坂を下って、南多摩駅前方面へ。坂下の交差点から南武線踏切までの間は、道路舗装工事の真っ最中でした。是政橋の稲城側取付道路は、だいぶ姿が出来上がってきました。

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まだ、府中街道との接続工事が残っていますし、なんといっても南武線高架工事が終わらないことには使えない道路ですから、姿が現れたからといっても供用までの道のりはまだまだ長いです。(あるいは、仮設踏切を作って道路だけ供用するのでしょうか。)

府中街道に出て、是政橋を目指します。稲城側取付道路工事の関係で、北行側の歩道がなくなっています。歩行者にはだいぶ不便をかけているのではないでしょうか。

是政橋、噂とおりに下流側の供用が始まっていました。今日のところは、北行・南行とも車両は下流側を使用しています。上流側・下流側で上下線別運用を始めるのはいつでしょうか?

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すいぶん長い間やっている是政橋工事と南多摩駅周辺土地区画整理事業ですが、ようやく完成形が近くなってきました。早く便利になるといいな。これができると、はるひ野~是政駅のiバス運行なんて話もありますからね。


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2011.03.10

はるひ野ことり公園

はるひ野5丁目の、京王線線路北側で大規模な二次造成工事が行われています。だいぶ、宅地の形が見えてきました。

その造成工事の東の端に、小さな街区公園が出来上がっているのを発見しました。

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名称は「はるひ野ことり公園」。遊具は鉄棒だけという小さな児童公園です。

はるひ野5丁目二桁番地の地域は他地域と線路・谷ツ公園で阻まれていて、しかも街区公園が存在しない場所になっていました。数年前によこやまの道のそばに小さな滑り台がある街区公園ができてはいたのですが、ここは地区の一番奥まったところでアクセスが悪く、あまり便利とは言えないものでした。今回、地域の入口に位置するこの場所で街区公園ができたことは、この地区に住む人たちの利便性が大きく向上するものだと思います。

街区公園=児童公園は普段は幼児が遊ぶだけのところですが、町内清掃など地域の集まりの際の拠点ともなります。幼稚園バスがバス停留所の目印にするなど、地域生活に意外と必要なものです。
(ロードバイクのはるひ野周回練習の休憩拠点としても有効?)

小さなスペースですが、貴重な場所になるのだと思います。

▼ グーグルストリートビュー…記事作成時点では二次造成前の荒れ地です

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2011.03.09

3月31日、はるひ野にiバスがやって来る

稲城iバスのはるひ野路線ですが、ようやく3月31日から運行開始されるようです。

ルートは、はるひ野駅→若葉台駅北口ロータリー→上谷戸通り→向陽台→稲城市立病院。上谷戸通りにバスが走るなんて、コミュニティバスならではです。あのくねくね道をバスが通るシーンは、なかなかいい光景になるのではないでしょうか。

そして、何といってもはるひ野駅南口ロータリーにようやく路線バスが乗り入れて来る!これは、はるひ野にとって進歩です。待ちに待ったバスです。

ちなみに、バスは一日6便。かなり少ないです…。はるひ野駅発が7:40、9:40、11:10、16:40、18:40、20:05の6本です。みなさまの足になりますでしょうか?

このバスは、坂浜の農場経営者の寄贈車両で運行されるとのこと。この方は、他にも稲城市にいろんな寄贈をされている方。こういう方のおかげで街が住みよくなってくるのですね。(2010年12月1日 市長室へようこそ)

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2011.03.06

『加害者家族』

犯罪の被害者や被害者家族は犯罪により生活が打ち砕かれ、悲しい日々を送ることになる。加害者家族も同様、いやそれ以上に苦しんでいるということを本書で描いている。

勧善懲悪が好まれる日本において、被害者側は善=正義で、加害者側は悪だ。犯罪に関わっていない加害者家族も「悪」側に分類されてしまう。日本の社会においては、救うべき対象とされないことが多い。それどころか、糾弾の対象として徹底的に攻撃を受け、生活を破壊される。例えば、犯罪者を育てた親が悪い、などの言い掛かりをつけて。

この風潮は、2ちゃんねるやツイッターなど個人が発信できる道具を持った現代ではさらに強まっているのだろう。被害者・加害者の個人情報がインターネットで出回ることは、今や当然になっている。個人情報を手に入れ2ちゃんねるに掲載したらネ申と讃えられるんだし。

被害者周辺のことについてもも加害者周辺のことについても、好奇の目で見ることは避けなければいけないと思う。好奇の対象として事件を追うマスコミは醜いものとの認識が必要。好奇や感情を排した冷静な報道が望まれます。

我々ネット住民も、事件を好奇で捉えて祭りに参加しないような心掛けが必要です。

本当に必要なのは、事件に対し真正面から真剣に向き合うこと。本書では当然の方策として書かれていますが、ハードルは相当高いはずです。

加害者家族 / 鈴木伸元 / 幻冬舎新書 / ISBN9784344981942

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2011.03.04

はるひ野駅南口にマンション予定地

はるひ野駅南口、改札を出て左側の線路沿いの土地が、ずっと未利用のままです。一時期はモデルルームが設置されたり、工事関係車両の駐車場に利用されたりなど暫定利用もありましたが、現在は利用されていません。

そんな場所に、突然「マンション建設予定地」の看板が建ちました。

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実はこの場所、地域住民からは「何かお店が来てほしい」と期待されていた場所。用途地域も近隣商業地域です。しかし、はるひ野地区で最大の近隣商業地域(1丁目15番)にリーデンススクエアという大規模マンションが建った事例もあり、ここもマンションになってしまうのかなぁと思っていたところでした。この看板を見て、やっぱり…といったところです。

さて、この土地のことを調べてみました。まずは、面積から。「キョリ測」を見てみると、約7,000平米であることがわかります。

また、川崎市都市計画情報インターネット提供サービスからこの場所を見てみると、用途地域=近隣商業地域、容積率=200%、建蔽率=80%、高さ20m(北側10m+1.25/1)であることがわかります。面積がリーデンスの半分、その他はリーデンスと同じ条件です。リーデンスは7階建て352戸+5区画の商業区画がある大型マンションです。商業区画は、歯医者・美容院・託児所(2区画連続使用)があり、1区画が空き店舗です。

延床を14,000平米確保できますので、仮に一戸当たり80平米のマンションだとすると175戸。かなりの大規模マンションになります。1階5600平米を商業施設に使い、残り8400平米を100戸程度のマンションにするのが、近隣住民にとっては理想なのですが、そうはならないかなぁ…。私個人としては、建物が建つついでに線路沿いに通路を設けてもらいたいところですが、これはごく一部の希望でしょうね。

とにかく、ここに建物が建つと、はるひ野の「未開発」のイメージはすっかりなくなるはずです。整備された近代的な住宅都市のイメージになるはず。しばらくして、空き地だらけだったはるひ野が懐かしいなぁと思うことになるんでしょうね。

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▲ 柳町いろどり公園からみた、当該土地区画


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