『望みは何かと訊かれたら』
学生運動の時代を深く濃い視点から描いた小説です。
若者社会全体が麻疹に冒されていたような学生運動。思想的であることが格好よく、自己批判、総括なんて言葉を使っては背伸びしていたんだと思います。
そういう軽い背伸びから学生運動にはまり、命の危険を感じるまでになった物語。それから、逃走劇。読者をハラハラさせながらストーリーが展開していきます。
懐古の形式をとっているので、少しばかり時系列をいじって展開が進められています。このいじり具合が絶妙です。これによって読者の心に重いものが乗っかってくるように小説が作られています。
読みごたえのあるすばらしい小説でした。
望みは何かと訊かれたら / 小池真理子 / 新潮文庫 / ISBN9784101440255
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