『命を守る東京都立川市の自治会』
自治会設立検討に際して何か参考になればと手に取りました。
著者は郊外のマンモス団地で自治会長を務めている方です。ものすごく精力的に自治会活動を行い、その結果団地内のコミュニケーションがとてもうまくいくようになったということが読み取れます。自治会活動を頑張れば、ここまで街がよくなるんだよという見本みたいなものですね。
じゃ、他の街も同じようにできるかと言えば、明らかにそうではありません。この著者が自治会活動に割いているパワーはかなり大きく、普通はこれだけのパワーを仕事や趣味以外に割くことができる人はいません。この著者の事例はかなり特殊だと認識しておくべきでしょう。
自治会活動は会長や役員に大きな負担をかける運用を行うべきではないと思います。会長でもせいぜい4時間/月くらい、他の役員は3時間/月くらいを自治会活動に割くのが限界ではないかと思うのです。著者は例外的に精力的に働いていますが、著者が自治会を退いたあとにこの自治会が組織として保っていくことができるかが勝負です。
で、自分たちの話。著者のように精力的に働くわけにはいかないので、どれだけ住民自らが動けるように働きかけるかが勝負です。この本では、あまりそういうところのノウハウは書かれておらず、参考にならなくて残念でした。
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