『反ポピュリズム論』
読売新聞のトップ、渡邉恒雄が現在の政治動向に対しての懸念を書いた本です。
マスコミを後ろ盾に政治介入しまくりの何だか胡散臭いイメージのあるナベツネ。悪役的なイメージしかありませんでしたが、筋の通った思想があり、またきちんと勉強して理論武装していろんな場面に臨んでいるんですね。煙たがる人は多いですが、世の中にこういう人物も必要です。
で、本書の中身。
僕が、政治がポピュリズムに偏って来ているなと感じたのは郵政解散総選挙くらいから。(あるいはその前の中田宏が立候補した横浜市長選挙くらいかな。) それはともかく、本書では次の総選挙での維新の会の躍進を懸念しています。
この背景にあるのが、小選挙区制と、テレビのワイドショー型ニュース番組にあると指摘します。これで、ワンフレーズでインパクトのある政策がまかり通るようになったと。
また、古代ローマの「パンとサーカス」にも言及。これって、何年か前に「政権交代」の表紙のマニュフェストで見た内容だなあ。
このブログではなるべく私の政治信条を出さないようにしたいので、感想はこのへんで。
本書は、新聞が絶対的に正しいと信じ切っているナベツネによるものだということは申し添えておきましょう。
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