中央新幹線 環境影響評価準備書説明会
10月6日(日曜日)に「中央新幹線環境評価準備書説明会」に行ってきました。
中央新幹線(リニア新幹線)が通過する予定地になっている近隣各地で開催されているものですが、はるひ野の最寄である白鳥中学校で開催されたものへの参加です。
主催はJR東海の環境保全統括部で、担当部長、担当課長からの説明でした。後ろに建設コンサルタントのパシフィックコンサルタンツが控えていて質疑応答の際にはパシフィックコンサルタンツがメモをJR東海の説明者に渡す体制です。
出席者には「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書(神奈川県)法対象条例環境影響評価準備書(川崎市)」という冊子が配られました。こちらはJR東海WEBサイトでも公開されています。
この資料に記載がない内容で、地域に大きな影響がある内容の説明がありましたので、紹介します。
【片平非常口】
片平五丁目の政策投資銀行グランドに、非常口(都市部)を設置します。これは、都市大深度シールドトンネルに
約5km間隔で設置するトンネルと地上を結ぶ縦抗で、トンネル掘削工事の際は土砂搬出口となり、新幹線供用開始後は換気と非常時の脱出通路として用いるものです。
敷地内には非常口の地上部構造物(エレベータ機械室など)のほか、隣接して設備棟が設置されます。これらの構造物の形状は未定ですが、非常口地上構造物はだいたい2~3階建ての構造物、設備棟は15mの高さが見込まれています。建築面積・床面積は未定、敷地面積は0.5~1haくらいになるとのことです。
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【工事用道路】
政策投資銀行グランドは現状では工事用車両が多数出入りできる道路がありませんので、上麻生連光寺線(尻手黒川道路)まで工事用の道路を仮設します。こちらの詳細は未定。農地の一時転用などもあることから、共用後の恒久使用は難しいとのことでした。
【工事用車両通行量】
工事用車両の通行は、ピーク時で169台/日とのこと。工事車両通行は基本的に8時~17時だが、大型車両は夜間に出入りすることもあるそうです。現地(政策投資銀行グランド)では24時間工事が予定されています。
なお、今回の環境影響の説明とは別件ですが、大深度地下利用に関する質問も質疑応答では多く寄せられました。
【詳細ルート】
自分の家の地下を線路として使用するのかどうかに関心が高まっていました。しかし、現在ルートとして決めているのは1:10,000地形図で1mm幅(10m)の精度のものなので、番地レベルで通る通らないの回答はできないとのこ
とでした。環境保全事務所に問い合わせれば、詳細地図と1:10000の計画図を照合し、通ることになりそうか否かを調査するとのことでした。なお、事業説明会後に中心線測量をし、1:2500の地図に落とし込んだあとに線路位置は確定するとのことです。
【大深度地下利用による地価下落の補償】
自宅地下に線路が通ることで不動産価格の下落を心配する参加者が多数いました。JR東海としては(1)そもそも地
上地権者が利用する価値のない大深度地下空間であり、土地の利用価値の減少はないと考えている。(2)大深度地下の公共的使用に関する特別措置法に従った地下空間利用であり、法的に補償の義務は発生しない という説明でした。
おそらく長期間継続する大規模な工事であり、非常口の工事の影響は片平5丁目を中心にかなり広範囲になると思われます。環境影響評価の内容はJR東海のWEBサイトに掲載されているほか、JR東海環境保全事務所(神奈川県の場合、042-756-7261平日9時~17時、相模原市中央区相模原4-3-4相模原第一生命ビル4階)で確認することができます。
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