『人を動かす』
人間関係論の古典的ロングセラー本です。
『人を動かす』というタイトルだと、人を指図する方法みたいであまりいい印象ではないですが、実際の中身は『人の心を動かす方法』というイメージです。ちなみに原題は"How to win friends and infruence people."です。
目次は、人を動かす3原則、人に好かれる6原則、人を説得する12原則、人を変える9原則となっています。それぞれの章で内容が似通っているものもあります。大雑把な内容はというと「人のことを認める」ということに尽きるのだと思います。
具体的には「聞く」「誉める」「覚える」というところです。
このあたり、ビジネス書やセミナーなどで繰り返し聞く事柄です。会社の人事教育でもひたすら言われます。1936年の初版からひたすら言われていても、まだ言われ続ける…それだけ実施が難しいってことなんですよね。「そんなのわかってる」と思っても、まだまだ心掛けが足りません。
この本のいいところは、エピソードが盛りだくさんであること。理論の演繹ではなく、エピソードからの帰納で人間関係論を論じている(論じているという書き方ではありませんが)ので、興味深く読むことができます当然エピソードは19世紀〜20世紀初頭のアメリカのエピソードばかりなので、現代日本人に馴染むかというと微妙ですけど。
付録章の「幸福な家庭を作る七原則」は何なんだろう?突然、夫婦関係がうまくいく秘訣が語られています。
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