少女の日常を描いた小説。
主人公の琴子は、周囲を「凡人が!」「うるさいぼけ!」と見下す、しかし悲劇のヒーローに憧れる。
こういう感覚を持ってた時代って自分にもあったよなあ…そのときの自分の周囲の振る舞いってどんなんだったんだろう?と思いがよぎります。
琴子の夏休みはパッとしない大事件で終え、2学期もなんとなく重苦しく軽やかな、なんとも言えない感覚で流れる。
小学生って自分には力があると思ってるんだけど無力感も感じてて、自分の特別感もありつつ疎外感もありつつ。そんな何とも言えない立ち位置をうまく描いているなと感じました。


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