『はじめての工学倫理』
工学倫理という、聞き慣れない分野の本です。本を開いてみると納得、製造物責任について、技術者の視点で書かれている入門書です。工学部の学部生の教科書らしい仕立て。理学部出身の僕にはわからない、工学部の世界があるんですね。
取り上げられている事例は、チャレンジャー号、日航ジャンボ機墜落、信楽高原鉄道、六本木ヒルズ回転ドア、雪印乳業、JCO、東電原発トラブル隠し(東日本大震災前に書かれた本です)など、一般的な企業の失敗事例です。今まで私が読んだ本では、管理者や経営者視点での失敗事例研究が多かったのですが、技術者としてどういう責任を持つべきかという視点は新しい感覚でした。
フールプルーフやフェールセーフなど、情報技術の教科書にも出てくる言葉ですが、リアルな製品を作っているメーカー技術者向けの言葉となるとより重い気がしますね。(情報システム技術者もリアル製品を作っているわけではないにしろ影響範囲は大きく、責任はメーカーと同様に重いのですが、なかなか実感しませんね。)
後半は、エンジニアが社会で責任を持って生きるためのまとめが記されています。これをキチンと心得た上で工学部生がエンジニアとして社会に出、より安心安全で便利な社会になることを期待するばかりです。
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