『仁義なき宅配』
宅配業界のルポです。
オンライン通販、特にアマゾンや楽天が勢力を広げているなか、なくてはならない社会インフラになっている宅配。宅配業界の大手である「ヤマト運輸」「佐川急便」「日本郵便」について、特にドライバーや仕分の労働環境の厳しさを中心にレポートされています。
読後感としては「やっぱりな」に尽きます。
オンライン通販などは不在が多いと想像が付きますし、持ち帰り再配達の労働効率は悪くなって当たり前。きっと現場の労働者にしわよせが来ているんだろうなと思ったら、案の定です。午前帯から夜間帯までの時間指定配達も元々は配達効率を高めるための施策だと思いますが、結局は不在多発という残念な状態。
以前にZOZOTOWNの社長が送料についてツイートして炎上した件ががありましたが、AMAZONが送料無料を大々的に展開した効果か、ネット通販の送料は無料なのがデフォルトみたいな感覚が世の中に根付いています。まあ、実際には販売者が宅配業者に送料を払っているのですが、その送料はかなり安いことが想像できます。本書によると、300円とかみたいですね。それで、ターミナルで積み替えて幹線に乗せて夜通しトラックで走って、またターミナルで積み替えて配送所に横持ちして最後は小型トラックで配達。そこまでやって300円とかですよ。
そんなことができるのは、宅配業者が大手3社に概ね収斂し、効率が向上したことによるものでしょうけど。でも、やはり現場が抱えている負担は大きいんですよね。労働に見合うだけの運賃を徴収できる日は来るのでしょうか。
本書の冒頭は、佐川がAMAZONの集荷を断ったくだりから始まります。大手荷主でも、運賃を叩かれたら断ることもある。これが「送料無料」の世界に革命をもたらすかと思ったら、そうじゃなかったですね。
僕はFire TV StickあたりからAmazonプライムに入会しちゃったのですが、Amazonプライム(年会費3900円)では「当日お急ぎ便」(だいたい10時くらいまでに注文すれば、その日じゅうに届く)や「お急ぎ便」(だいたい翌日届く)がタダです。これも、ひどい話だと感じていますが、Amazonでの注文には当日お急ぎ便かお急ぎ便のオプションを当然のように付けてしまっています。
この本も、朝刊の広告で見つけて読んでみようと思いAmazonで注文、会社に行って帰ってきたら届いていました。
ヤマトの配達状況はこんな感じ
11:12 荷物受付 小田原AFC支店
11:12 発送 小田原AFC支店
14:13 作業店通過 神奈川ベース店
20:12 配達完了(宅配ボックス) 麻生栗木センター
別に急いで読みたい本でもなかったのに、ひどい話です。
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