『マーケット進化論』
日本における「市場(しじょう)」の発展の歴史を説明した書籍です。体裁から商学部の教科書かなと思ったのですが、専門誌「経済セミナー」のコラムを再編したものらしいです。
前半は歴史の時系列、後半は「土地」「交通」「金利計算」「教育」と、近代経済発展に関し幾つかの視点で整理しています。
本書を通りして感じたのが、市場における「権力」の役割。権力のお墨付きがないと、健全な市場が成立しないのですね。これが中世は社寺、近世は政治権力が大きな役割を果たしているとのこと。市場って何となく集まって自由に取引するもの(完全自由市場)が理想形なのだという論調を目にすることも多いのですが、それじゃ機能しないのですね。市場を制度設計し、規則を決め、守らせる。これがあって初めて健全な市場なんだなと感じました。
市場に参加する全ての人がある一定水準以上の教育を備えていることも市場にとって大切。これが最終章「小学校教育と経済発展」に込められた内容など思います。
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