『世界から猫が消えたなら』
この世界から死神が決めた何かを消せば、1日寿命が延びる。こんな条件で進むストーリー。
世界から電話をなくし、電話でつながった人間関係も忘れ去られてしまう。そして主人公の趣味の映画…
こうやってアイテムを喪失しながら、自分が世界からなくなったら…と考えるのがこの映画の狙い。自分が生きてきた世界は、自分がいろんな人に影響を与え、今に至っている。
死を前に自分の存在意義を確かめる若者、というところか。
シナリオは面白いし、撮影のレベルも高い。しかし、作品の緊迫感は薄く、それによってシナリオが意図しているメッセージ性も欠けてしまっているように感じる。広告宣伝も大きめで上映館数も多い作品なので(すなわち製作費予算は大きいと推測されるので)クオリティの高さを期待しすぎたか。もう少しシナリオを読み込み、観客に伝わる映像を目指してほしい。
作品公式サイト
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