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2016.06.15

『人間に勝つコンピュータ将棋の作り方』


AlphaGoや電王戦などで囲碁将棋のコンピュータ優位が決定的になった最近ですが、少し前はどうにか人間に追い付きたいと開発者が「プロ棋士」を目標に開発を進めていました。

この本は、2012年11月に発行された、コンピュータ将棋に関する本です。

αβ探索の基本を説明した後、激指、YSS、GPS、Bonanza、習甦の作者がそれぞれのプログラムの工夫を1章づつ語る形式で構成された本です。最後に、2010年10月に開催された清水市代vsあから2010の対局の事前準備から局面の解説までを入れた観戦記で締めくくられています。

一昔前の書籍ではあるものの、基本的な考え方は変わらないのだと思います。Bonanzaが提唱した自動学習がその後どんどん進化しているというところくらいか。でも、コンピュータ将棋って何をしているの?って基本がわからなかったので、本書で作者の考え方が知れたのはよかった。やはりという感想だが、開発者は泥臭い作業をコツコツとやっていて、プロ棋士よりも人間味がある。対局場ではただ座っているだけだから、ニコ生で観戦しててもそんなことは感じないですけどね。


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