『総理』
政治記者が政治家とどう付き合っているのかというドキュメンタリーに近いです。広告の「迫真のリアリティで描く、政権中枢の人間ドラマ」だけを目的に読み始めると残念な思いをしてしまいますが、ジャーナリストを描いたドキュメンタリーとして面白い書籍です。
人間の考えを報道する。機微な事項を公にすることを職業とするのは非常に難しいです。将棋の観戦記者の本でも同じような感触だったかもしれません。ジャーナリストと政治家の駆け引きの結果が、報道という形で現れます。ジャーナリストは政治家の言動が飯の種だし、政治家もジャーナリストをうまく活用して生き残っていきます。そのせめぎあい。
本書後半は、安倍内閣礼賛。ここまで現政権を礼賛しちゃうと、ジャーナリストとしての中立性を保てなくなってしまうのでは?と心配になります。
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