『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
8月は戦争を振り返る季節ですね。
本書は東大の歴史学者が有名私立中高の歴史クラブ生徒に向けて講義した内容を本にまとめたもの。
日本史の教科書には載っていない日本の近代戦争史を語ります。主役ではないけど重要な判断を担った人物に焦点を当て、その人物の思考を探るというアプローチで戦争へ向かった一つ一つの判断を描いていきます。日本の暴走という画一的な戦争観とは違う視点は新鮮です。
しかし、結局どうして関東軍が戦線を拡大しようとしたのか、遼東半島における経済的利権が当時の日本にとってどれだけ重要なものだったのか、この本ではよくわかりませんでした.日中戦争から太平洋戦争に向かう過程での日本の選択は普通選挙下の政治で行われたものなので、朝鮮、満州、中国の権益が国民生活に大きな利益をもたらすと当時の民衆が思っていないと戦争には向かわないはずなのですが、本書ではもう一つ決め手に欠けるなという印象でした.
本書で一番の驚きが、栄光学園の生徒のレベルの高さでした。
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