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2016.08.15

『寝ても覚めても』



数年前の芥川賞『春の庭』の柴崎友香の小説。女性の日常を、淡々と感情を込めずに描くという実験的な作品だと感じました。

進行している物語はドラマティックなのですが、平坦に描くことにより、文体でなく読者の感性に委ねることが大きくなる。読者が「頑張って」読まなきゃいけない作品で、ただ読んでるだけでは退屈で終わってしまう。

物語に関係のない情景を所々に一文差し込んでくる。これは江國香織や村上春樹の小説で見る手法だろうか。ただ、この小説ではしっくりいかず、滑ってしまってる感じがして残念です。


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