『経済数学の直感的方法』
『物理数学の直感的方法』の著者が経済数学について書いた本の第2弾。正規分布の話から、ブラックショールズ理論と伊藤のレンマに展開します。
数学的な厳密さは置いておいて、数学の示す世界のイメージだけを掴んじゃおうという長沼氏の手法は確率統計の世界でも炸裂しています。
正直言って、この本を軽く通読しただけでは作者の言いたいことが全て理解できるわけではありませんが、
・ブラウン運動の拡散が√tに比例する数学的な理由
・連動性が曲線の場合に裁定可能なポートフォリオが作成可能
の2点を知っただけでも大満足です。
前書きにある「1〜2週間」しっかり読み込みつつ、巻末にある主要参考文献も手に取れば、ブラックショールズ理論も使いこなせるようになるのでしょうか。あとはテイラー展開を自分の手で計算してみると一番なんでしょうけどね。
今週の週刊ダイヤモンドがデータ分析の特集だったし、本書を土台にしてもう少しこの世界の本を読んでみましょうかね。