2017年12月の6件の記事
2017.12.30
2017.12.21
Kindle書籍の仕様がサンプルと製品で違う
AmazonのKindleで講談社のブルーバックスの本を買おうと、まずサンプルをダウンロードしました。
新書判サイズのページがKindleいっぱいに表示され、字もしっかり濃い。読むのに何ら障害はないと判断して、そのまま購入しました。
で、製品版を開いたら…
写真ではわかりにくいのですが…字は薄く、ページも縮小されて、かなり読みにくい。これでは最後まで読む気になれません。
断念し、Amazonに連絡。『ご連絡のコンテンツについて確認させていただきましたが、出版元よりいただいているデータが現在ご覧いただいているデータとなっており、仕様の範囲内として判断をさせていただいております。』とのことで、Amazonではどうにもならない様子。結局、返品となってしまいました。
講談社さん、ブルーバックスには読みづらい仕様のKindle版が結構あるように思います。どうにかならないですかね。
2017.12.17
『実践 行動経済学』
今秋のノーベル経済学賞で有名になったセイラー教授の行動経済学です。経済週刊誌などではここ数年ずっと話題でしたが、ここにきてもうひと盛り上がりというところでしょうか。
週刊誌での行動経済学特集は読んだことがあるものの、ちゃんと一冊を読んだことはないなと、Kindleでダウンロードしました。
人間は全知全能で合理的な判断ができる「エコノ」ではなく、知らないことも勘違いすることもあり怠惰でもある「ヒューマン」なので、一般的な経済学どおりに経済は進まないってのが、よくある行動経済学の説明。この本も、そのような進行。(てか、この本の説明を受けて経済誌の行動経済学は書かれているわけで。) この本の最初に、カフェテリア式の給食で、食べ物をどのように並べるのがいいのかという話題が出てきます。取りやすいところに置かれた食品が、当然いちばんよく食べられる。いい場所に、子どもの好みのものを置くのか、健康によいものを置くのか、いちばん賄賂をたくさんくれた業者の品物を置くか。本書ではこうやってところどころ皮肉を入れて話を例えていくので、なかなかに楽しめる本に仕上がっています。
この本に紹介されているアメリカの医療保険制度に驚きました。なんと、医療保障プランのデフォルトをランダムに割り当てると。社会保障制度なんて複雑極まりないものなので一般市民はたいてい「おすすめ」をそのまま受け入れざるを得ないのに、最適かどうかわからない「ランダム」を割り当てられるってどういうこと?と、そりゃあこの手の経済学者は面白がって取り上げますよね。
この本で「ナッジ」という言葉がたくさん出てきます。化学反応の触媒のように、変化のきっかけというのでしょうか。甲乙付け難い複数の選択肢におけるサジェストという感じなのか。そのナッジを、どのように行うか、難しいところです。ナッジを効かせすぎると市民から選択の自由を奪ってしまう。しかし、いいナッジを与えないと、非合理的な選択があふれてしまう。本書の最後のほうで「選択の自由を促進する形で介入するべき」とあり、まさしく政府はそのような介入の方法を手探りでやっていかなければならないのでしょう。専制君主ならともかく、民主主義はそれぞれが決めなければいけない重荷があるので、それをどうよりよい方向に生かしていくか、行動経済学の今後の成果に期待したいです。
2017.12.09
ちょっと本気で英語を勉強してみようかと思い立つ
「英語」僕にとって明らかに苦手分野です。高校生の頃も模試の点数が取れず、センター試験でも大きく得点を落とした科目です。大学に入っても、講読の授業は苦痛で、在学中に読むことになるだろうと思ってた物理学の専門書は読み切ることはありませんでした。
そのままダラダラと社会人をやってるわけですが、Kindle Paperwhiteを買ったあたりからデバイスを活用して英語に触れる機会を増やそうとReutersのNewspaperをKindleで購読したり、NHKの「ニュースで英会話」を毎日聞いたりしてたのですが、結局どれだけ英語力が上がったのかわからないままです。たぶん、数値で評価できるものは何も向上してないんだと思います。
先月半ばにKindleのReutersが配信されなくなるトラブルがあり、そのままReutersの購読を中止してしまいました。この先どうするかなあと思いあぐね、結局「この際、本気で数値目標を定めて勉強してみてはどうか?」との結論になりました。
さっそく、英語通信教材の「アルク」のサイトを見て、TOEICにチャレンジしてみようと考えまた。簡易テストでおススメ教材がTOEIC500を目指すコースと出たので、それを信じて教材を発注。3万円ちょいと、かなりの出費ではありますが、人生においてこの程度なら投資すべきでしょ。いつやるの…今でしょ、ということで、ポチり。
3ヶ月の教材ですが、思ったほどボリュームはなかった。音源はMP3をダウンロードせよというものですが、実際にはアルクからスマホアプリが提供されており、そのアプリで音源を利用できます。語学の勉強も、デバイスの進化により、負担が低くなってます。
さて、これでどういう数値目標にするか。この教材が3ヶ月でTOEIC500点を目指すというもの、ネットで見てる雰囲気では履歴書に書けるTOEICの点数が600点以上らしいことから、3ヶ月後に500点、半年後に600点(そのためには後続のさらに高価な教材が必要ですが)を目標にすることにしようかと。いや、ここで半年後600点目標を宣言して自分の縛りにしてしまいましょう。
今の生活で英語の勉強のための時間をオンすることは現実的でないので、自転車の「朝のサイクリング」と、将棋の勉強を封印し、英語の勉強の時間に充てようと思います。(娯楽として、日中のサイクリングと(棋譜並べを伴わない)将棋観戦は禁止しないつもりで。
さて、どこまでできるか>オレ。
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
閉塞感のある建築労働者の描写。生きていくしかないから、働けるだけ働く。しかし賃金は少なく、ガールズバーなんてとても行けない。そもそも働くだけの身体がいつまで持つかもわからない。
そんな環境下での、他人との距離感を掴めない、コミュニケーションが上手く取れない青年の物語。片目の視力を失っていることは、距離感を失っていることの隠喩なんだろうか。
もう一つの物語は、常に「死」の近くにいる看護婦。主人公慎二とは友人の死を通じて知り合うのだが、その後も死を感じさせる場面はいくつもあり、観客を不安にさせます。
ラストが、孤独感にあふれた結末なのか、ハッピーエンドなのか判断が付きかねる微妙な終わり方。どうであれ、人間なんてざまあみろと言いながら死ぬまで生きるしかない。
2017.12.01
『伊藤真の商法入門』
Kindle Unlimitedをブラウズしてて目に留まりました。商法・会社法は普段の仕事で重要な知識ではあるもののビジネス実務法務試験のときくらいしかマトモに勉強してないし、おさらいしとくかとダウンロード。Unlimitedに埋もれていた本なので駄本だろうと思い読み始めたら、意外に(失礼)ちゃんとした本でした。著者を調べると、司法試験予備校の有名講師なんですね、なるほど。
内容は主に(1)会社法 (2)手形 (3)商法総論 です。特に会社法のウエイトが大きい。委員会設置会社が登場してから株式会社の仕組みも複雑になりましたからね。本書では、どういう利害関係を守りながら、どういう効率を求める意図を持った法律なのかという視点で説明が続きます。条文の丸暗記ではなく、法の目的を理解することに重点が置かれていて好感が持てます。
このシリーズは他にも何冊かがUmlimitedの対象になってますね。他の分野の法律にも手を出してみるかな。