『グレイテスト・ショーマン』
昨年のラ・ラ・ランド、SINGなどミュージカル映画の頻度が高くなってる気がしますが、今度は『グレイテスト・ショーマン』です。
上流階級出身の妻を娶りつつも会社の倒産で失業した男・バーナムが興行で一山当てるという物語。人生の浮き沈みを歌に乗せて語るので、貧乏に悲壮感はありませんが、バーナムは夢を追う男。後に妻に、あなたは誰も愛していない、ショーしか愛していないと言われてしまうほど、高リスクな興行事業にのめり込む。
そして浮き沈みの激しいストーリー展開。状況が大きく転換する要所では、ダンスと歌。初めから終わりまで高揚しっぱなしで鑑賞できた、エンタテインメントとして傑作ではないでしょうか。
ここでやはり出てくるアメリカの差別意識の話。物語冒頭では上流階級と労働者階級の壁を描き、サーカス団を結成する過程では奇形とも言える団員を集め世間の批判を招くのですが、ここでの障害者差別や黒人差別も19世紀初頭の米東海岸や現代のアメリカでどのように認識されているのかの肌感覚がなく、映画の見方が難しいです。(例えばズートピアを児童映画として受け入れている土壌が難しい。)
最終的には、家族への回帰、仲間の結束、再出発と、底から登っていく方向感で終わり、エンドロールも劇中の音楽で余韻に浸らせる。観後感もなかなかでした。
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