『あゝ荒野』
映画誌の評価が高かったので観に行きたかったが機会を逃した作品。前後編で5時間もある作品なので時間を作るのが難しかったが、Amazonビデオで鑑賞。
社会から弾かれ転落したりしそうな人間たちの群像劇。転落の表現が自殺だったり身体障害だったり吃音だったりで、その重さが作品全体を支配する。舞台の新宿は、華やかな新宿ではなく社会の肥溜めのような街として描かれる。
転落した人間は、自分を転落させた人間を恨むのか、転落を選択した自分を恨むのか。方向性が定まらないまま、内なる力を溜め込んで、昇華する力の逃し先に困る。逃し先が自殺か、闘争か、繋がりか。
物語はボクシングの試合で締めくくられる。この試合に、いろんな人間の、いろんな憎悪と愛が集中する。一発一発のパンチが重い。命を削り取っていく。命を削ってでも得たいものは何だったのか。
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