2018年9月の6件の記事
2018.09.28
2018.09.27
浴室混合水栓 MYM MS8200のカートリッジを交換した
浴室の蛇口/シャワーの混合水栓の調子が悪くなってきました。
左に温度調整ハンドル、右にカラン(蛇口)/シャワーの切り替えハンドルがある混合水栓「MYM MS8200」という品番のものです。なお、「MYM」というメーカーはすでになく、部品供給はKVKという会社が行なっているようです。
最近、切り替えハンドルでカラン側から止水しても、水がポタポタ落ちるようになりました。完全に止水せず水漏れ状態です。シャワー側から止水すると完全に止水します。マンション新築から13年を経過しているので混合水栓の交換かなとWEBを調べ、どうやら自分で交換するなら15,000〜20,000円くらいなかと目算を付けてさらに調べると、どうやら水栓の中の部品「カートリッジ」を交換することで不具合が解消されるらしい。これなら、5,000円ほど。
KVKのサイトで「MS8200」を調べても、ほとんど何の情報もありません。でも、楽天やらAmazonやらで調べるとカートリッジは販売しているようす。ユニディには在庫がなかったので、ネットで注文します。
Amazonで頼んだら文庫本を送ってくるような封筒で届きました。中にはこんな小さな箱。
(左のiPhone5sは大きさ比較用)
説明書も何もなく、本当に部品だけです。プロ用かよ。
WEBを色々調べて手順を覚えます。このPDFが正式なメンテナンスマニュアルなのかもと、これだけは印刷。
さて、準備。
浴室にレジャーシートを敷き(工具などを落としてしまった時に床を割らないための養生です)、モンキレンチ、プライヤー、ラジオペンチ、ドライバーセット、バケツ(水入り)、雑巾、古ハブラシを準備します。
このうちラジオペンチには出番がなく、プライヤーも役には立ちませんでした。なお、途中で「綿棒」を取りに行きました。最初からあったほうがいいかも。
水入りバケツが、微妙に重要です。このあと住戸の水道元栓を止めて作業をするのですが、水栓の中は13年分の汚れが溜まっており、掃除をしたくなる。その際に水はどこも出ないので、予めバケツに水を汲んでおく必要があるのです。
で、作業のために住戸の水栓を閉にします。
切り替えスイッチをカラン側にし、元栓で止水していることを確認してから作業開始です。
まずは、ハンドルキャップの切り欠きにマイナスドライバーを突っ込み、こじってキャップを外します。
プラスチック部品が挿さっているだけなので、すぐに抜けます。
切り替えハンドルも、まっすぐに引き抜きます。これも、難なく外れます。
切り替え表示リングも同様に抜きます。
次に、カートリッジを押さえているナットを外します。ここでプライヤーを使っているWebサイトが多数あったのですが、モンキレンチの方が作業しやすいしネジ山もなめにくいと思います。
ここまで外した部品はかなり汚れていると思うので、バケツ、歯ブラシ、雑巾、綿棒を駆使してキレイに清掃しましょう。10年に一度の清掃チャンスです。
で、難関が「カートリッジの引き抜き」です。中の白いプラスチック抜くだけなのですが、これがそう簡単には抜けません。いろんなサイトだとか、カートリッジ通販サイトのレビューとかにも、とにかく固いと書いてありますが、その通り。プライヤーで頑張って引き抜いている写真を見かけたので僕もプライヤーで引っ張ったりしたのですが、うんともすんとも言わず。そうやっているうちに軸部分がプライヤーで傷ついちゃったりして、もう切り戻しできないやんと不安になります。これは、完遂するしかない、そうしないと今夜は風呂に入れない!
結局、6mmマイナスドライバーにハンドルを付け、軸の凹みに噛ましてテコの原理で引き抜く方法を試します。いろんな方向から力を入れるのを繰り返すと、ある瞬間にポコっと引き抜けました。
これで、一連の作業の最大難関クリア。
旧カートリッジ(上)と新カートリッジ。
新カートリッジを混合水栓の本体に押し込みます。途中でポコっとハマる感覚になるまで。
で、カートリッジ押さえのナットをモンキレンチで締め付けます。カートリッジの軸の切り欠きは手前側水平にしておくようにマニュアルの指示があります。
切り替え表示リング、切り替えハンドル、ハンドルキャップを順にはめ込みます。ここで、ハンドルは止水位置にしておきましょう。
水道元栓を開放し、動作確認を行えば作業は終了です。
途中で撮影しながら作業時間は40分くらい。準備を後片付けを入れても1時間以内の作業でした。
2018.09.26
『絶対わかる論文問題攻略法』
TOEICの結果待ちとなり次にどうしようかなとネットでIT資格周辺をうろうろしていてKindleUnlimitedで拾った本。IT高度試験の論文試験に臨む心掛けが書かれている本。十数年前(まだ主任職から係長職に昇進したての頃だろう)にPM試験を受験して論文B判定で落ちたっきりIT系試験に手を出していなかったので、この手のがふと気になっていた。
筆者独自の感覚だけで、非常に簡潔に書いてある。筆者自身がすばらしい文章力の持ち主ではないし、並外れた論理的思考の人でもない、ごく普通の人が書く文章を書いていてる。しかも、紹介されている復元論文(試験後に書き起こした合格論文)も、難しいところが何もないというもの。あっ、こんなので受かっちゃうんだ!という驚きな書籍でした。でも、これで論文試験なんて難しくない、ノー対策で合格できるんじゃないかと思う落とし穴にハマりそうな一冊でもあります。聞かれたことに答える、この単純なことに本書は終始しているのですが、これが難しいということに気づかなければいけません。
本書のノリは非常に軽く、まるでライトノベル。「私の高度試験論文が合格論文なワケがない」なんてタイトルで売られていた方がしっくりくるかも。
2時間でプロジェクトをでっち上げて論点を整理して2400字〜3600字の手書き文書を作成しなければいけないのですから、かなり無茶振りな作業なわけですが、いかに横着して要点を抑えるべきかがコツですよってのがわかります。
2018.09.25
『若おかみは小学生』
児童文学(講談社青い鳥文庫)の小説のアニメ映画化作品。小4の娘に観せようかと誘ったらなぜか中1の息子が食いつき、こども2人を連れて多摩センターまで観に行きました。
事故で両親を亡くした小学生が祖母が営む小さな旅館で後継者として修行をするという少女成長物語。最初に出てきた神社の能舞台での舞は君の名はを思い出すし、田舎の旅館の風情は千と千尋を思い出すしというのはありますが、「頑張る」とか「来る人は拒まない」などの意味が表面だけでなく深く考えることを強要する物語で、なかなか重い。ライバルを敵視するところから徐々に手を差し伸べる仲になる過程など、ストーリーもハラハラとさせるよう仕組まれており、児童文学と舐めてかかってたらだめだ。おっこは挫折からの成長を遂げることができるか、ぜひ作品をご覧になってください。
2018.09.24
2018.09.23
『小売再生ーリアル店舗はメディアになる』
Amazonが小売業の利益を掻っ攫っている状況の中、実店舗の小売業の生き残り方を説く本です。
Amazonは小売業どころか、ネットの世界すら征服にかかっている(例えば、消費者は欲しい承認をGoogleではなくAmazonで検索するようになっている)が、ここではAmazonに対応できるよう実店舗がどのように変革すべきかという課題。
実店舗は、土地や建物を含め店舗設備に大きな資金を投じています。なので投資回収の効率が経営の関心であり、一般的に「売り場面積当たり売上高」で評価されることが多い。というか、それしかない。それを「これが顧客の体験を進化させるうえで大きな阻害要因になっている」と看破します。なかなか難しい観点です。小売業は製品を顧客に体験し購買に結びつけるという視点で捉えた「商品」起点で考えるか、小売スペースに顧客を呼ぶために品揃えをする「場所」起点で考えるかという、根本の考え方の違いのような気もします。対Amazonということであれば、商品起点で顧客の体験を収益化する視点の方がストーリーとして断然に面白いのは確かなのですが。
小売、特に非日常の小売においては販売員の質も大きく関わってきます。人間対応してもらう必要のないものはネットで注文して宅配してもらえば済むという話になれば、売っている場所に行くのは専門知識を有していて気が利く販売員の有無が大きな要素になるのは当然の流れなんでしょう。本書では、現在の小売業の販売員をこき下ろしています。アメリカのデバートの販売員の質はそんなに低いんでしょうか。筆者が日本のデパートの販売員を見たときに、アメリカと同様に思うか、日本は顧客に体験を提供していると考えるかは知りたいものです。
体験の話を読んでいると、一時期「ショールーミング」という言葉が流行ったことを思い出します。(今でもあるのかな?)実店舗で商品を目で見て、ネットショッピングで注文してしまう現象です。このショールーミングそのものを収益化することが実店舗の課題に思えます。物の売り方にイノベーションが必要なので、一部の先進的な商品のみの成功体験が本書で紹介されているものの、汎用的な小売に適用するのは難しいでしょう。例えば、Apple StoreでMacBookを顧客に体験させてネットで購買させるのは現実的ですが、コンセプトストアで大学ノートを体験させてネット購買を期待するのは現状では難しいのではないでしょうか。
一部のアーリーアダプター向けの商売でなく、マジョリティ向けにコンセプトストアが成立する日も来るのかとは思いますが、もう少し時間がかかりそうな気がします。それまでの間、土地や建物を有している小売業がその店舗資産を最大限に活かすためにすべきことは何か、本書の内容も気にしながら探っていかなければならないのでしょう。