2019年6月の4件の記事
2019.06.19
2019.06.17
『会社を戦略通りに運営するバランススコアカードの使い方がよくわかる本』
バランスト・スコア・カード(BSC)のことを調べる用事があり、Kindleでダンウンロードした本。
BSCって何かフォーマットがあって埋めていけば評価が出来るような代物というイメージを持っていたのですが、実際にはそのようなものではなかったです。経営戦略から現場の実行への落とし込み方、落とし込むにあたってのMECEの埋め方、評価方法などの考え方がBSCなのですね。
自分の勤務先でも目標管理制度があって、僕も評価者・被評価者として運用していますが、どうしてもTo-Doリストになってしまい、会社が思ってるMBOとしては運用しきれてないなという思いがありました。ここを、本書の言うように「ビジョンと戦略」を軸に「財務の視点」「人材の視点」「業務プロセスの視点」「お客様の視点」を回すよう意識することで、継続した改善になるというイメージです。
ただ、難しいのが、KPIの作り方。管理部門にいると何らかの明確な数値があるわけでなく、漠然とした評価値にならざるを得ない部分があります。本書ではこれを懲らしめ、SMART(明確、測定可能、挑戦的だが実行可能、結果に基く、締切がある)であるべきだとのことだが、現状のMBOもここに苦しんでるわけで…。
で結局はどうやったらよいKPIを見つけることができるかの旅はまだまだ続くのであった。
2019.06.13
『生きているだけで、愛』
2018年11月公開の映画だったが、見逃していたものを、ネット配信で観た。
津名木(菅田将暉)のところに転がり込んできた寧子(趣里)。鬱病の生きにくさを映画で表現する。現代の「生きにくさ」はよくネットなどで語られるが、鬱病の人にとっての困難度は半端ないはずだ。その精神的な困難さを、映像でどう表現するのかというところも困難。バイトの面接が困難だとかはよくある話だが、みんなに優しくされる難しさをよく描いたなと。
ラスト手前のシーンで、寧子も津名木も、いろんなものから解き放たれる。シーンを切り取ったら(文字通り)頭がおかしいだけだが、結局さらけ出してしまうことで苦悩から解き放たれるんだろうな。そうして、停電になれば裸で踊ればいい。
キャリアウーマンとして出てくる安堂の狂気も、見ものである。よく短い映画にこれだけの要素を詰め込んだなと。
2019.06.06
『戦略型ITマネジャー』
システムストラテジスト的なシステム戦略の教科書と思って読み始めたら、違いましたね。SE〜コンサルタントといった立場の著者が、業務改革を伴うシステムプロジェクトを企画し実行する際に、どういう視点を持ち、何に気をつけながら進めていくかということを書いた本でした。これはこれで、他人の成功を読むだけで身につけることができるので有益なのですけどね。
ここでいう「戦略」とは経営戦略のことを指すのではなく、SEとしてのキャリアアップの戦略と捉えた方が本書のタイトルがすっきりします。著者が勉強してきてよかったなと感じている事項を読むことで、なら自分は何を勉強すべきだなっていうのが見えてくるのではないでしょうか。