『イミテーション・ゲーム』
アマゾンプライムビデオにあった2015年の映画。先月読んだ『イノベーターズ』もあり、気になっていた作品でした。
チューリングの奇異性と戦争の危機感を不気味に重ね合わせた作品です。政治的な駆け引き、トロッコ問題のような倫理問題など複雑な状況に追い込まれ、エニグマ解読機の完成以外は孤独から来て孤独に帰っていくような人生ドラマ。自由はファシストへの戦争には勝っても、LGBT差別へは勝てませんでした。
アマゾンプライムビデオにあった2015年の映画。先月読んだ『イノベーターズ』もあり、気になっていた作品でした。
チューリングの奇異性と戦争の危機感を不気味に重ね合わせた作品です。政治的な駆け引き、トロッコ問題のような倫理問題など複雑な状況に追い込まれ、エニグマ解読機の完成以外は孤独から来て孤独に帰っていくような人生ドラマ。自由はファシストへの戦争には勝っても、LGBT差別へは勝てませんでした。
1年くらい前に『経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる』なんてのを読みましたが、よく似たタイトルのものがKindle Unlimitedにあったのでダウンロードしました。昨年のが経済学で今回が経営学。ちょっとだけ分野が違います。ちなみに大学の経営学部と商学部の何が違うのかよくわからないまま4年間を過ごしていた理学部生でした。
50冊を「戦略」「顧客とイノベーション」「起業と新規事業」「マーケティング」「リーダーシップと組織」「人」の6章に分類し、系統立てて紹介しています。それぞれの本の考え方のエッセンスを分かりやすく抜き出し、本と本の関連も示しながらうまく紹介されているという印象です。この本そのものを教科書として持ち、必要に応じ元ネタにあたるという勉強方法でもよいのでは?自分の専門分野でなきゃこの本だけで勉強を済ませてしまえばいいのでは?とか思ってしまいますが、本書は考え方を示すに留まり、実務で使うためのフレームワークを示していないという点で、やはり「読み物」という作りですね。勉強はちゃんと教科書を使いましょう。
本の紹介カタログとして読み進めると、経営学の教科書に載っているこんな事項はこういう本で紹介されていたのかという発見もあります。その理論紹介に行き着くまでの経営学の流れなんかも紹介されているので、教科書の解釈に納得感を持つための副教材としていいかもしれません。
本書では組織論と人材論が厚めに紹介されているという印象がありました。あまりテクニカルな分野でないという印象を私自身が持っていて、避けがちだった分野です。この本でこれだけ厚く紹介されているってことは、はやり取り組まなければいけない分野なんですね。
この本を読み終えて、クリステンセン教授が亡くなったというニュースが入ってきました。言わずと知れたイノベーション論の大家であり、この本でも3冊が紹介されています。
最近のプログラムは本ではなくWebで学習するらしい。こんなオンラインプログラミング教室だが、
・月千円程度の安いもの
・数ヶ月数十万円の高いもの
の2パターンあるっぽい。後者はほぼ専門学校のノリで、それを活かして高収入転職などをしないと元が取れないのですが、前者はお手軽に試せそう。
前者で有名なのは「Progate」と「ドットインストール」
Progate→スライドを見た後にWeb内にコードを打つ
ドットインストール→動画学習
Progateの方が手軽に手を動かすことができるかなと、Progateを選びました。
最近話題になる事が多い「Python」と、データベーススペシャリスト必須の「SQL」を受講することにします。
それぞれ第1講は無料で受講できます。初めてコードを目にするPythonですが、概念自体はVisual Basicなどと大して変わらないので、表記ルール通りにprint()を実行しちゃえばクリア。たぶん、プログラミングなんてやったことがないって人を対象にしているんだろうなと感じました。でもたぶん、第1講をクリアするよりProgateにアカウント登録するまでの方が初心者にはハードルが高いのではないでしょうか。
課金して速攻で解約。これで自動延長なしの1ヶ月980円支払いです。何ヶ月もダラダラとやっても仕方ないと思い、短期間集中の方針で。
で、PythonのSQLの講座を全て受講。Pythonは表記法すら覚えれば、難しいところはありませんでした。前半では手続型言語かと思ってたら後半になってクラスの概念が出てきて驚いたのですが、クラス継承の演習も簡単なもので、どの講座も1つ30分くらいでサクッと終えることができました。
次にSQL。射影、選択、結合、集約、挿入、変更、削除と一通りやるのですが、目新しいところはありませんでした。HAVING句を使うべきところWHEREを書いてエラーになっちゃう場面がありましたが、これでちゃんとHAVINGを覚えられたので受講の成果です。
結局、半月くらいで2科目の受講が済んでしまいました。あともう一つくらい科目を受講するのも手ですが、時間をかけるほどの言語が見当たらないので、ここで終了かな。
で、Progate、役に立ってのか?
対象者はプログラミング超初心者という印象。受講してわかるのは、プログラミングってこういうものなんだと知ることくらい。Progateで得た知識だけでプログラマになれるとはとても思えません。これで少しお試しして、本当にプログラマになりたいんなら「数ヶ月数十万円」コースに手を出すってのが現実的かなと
データベーススペシャリスト試験を受験するにあたり、試験対策書だけでなく関係方データベースの理論と実務も学びたいと読んだ本です。
概念スキーマ、内部スキーマ、正規化、ER図と、データベーススペシャリストの午後試験対策で学んでおかなければいけないことを、システム構築実務に近い視点で学ぶことができました。試験対策のベースにもなってくれていればと思います。
後半は、パフォーマンス関係と、バッドノウハウ。バッドノウハウのほとんどは、正規化の段階で関係演算の理論をきちんと捉えず横着して設計したことによるものなんだろうと感じます。実務でありがちなルール違反を明確に示しているので、データベース設計の際に心しておかないと。この分野は、きちんと設計された状態で出題されるデータベーススペシャリストの午後試験には関係なさそうです。
データベース設計を仕事にしている人は、必ず読んでおいた方がよさそうな本ではないでしょうか。
1ヶ月半、自分の車に乗っていなかった。
家族でラーメンを食べに行こうと車のエンジンキーを回すと…バッテリーが上がってエンジンがかからない。そりゃそうだ。乗らなさすぎ。ラーメンは電車に乗って食べに行き、帰ってからロードサービスを呼んで直結してもらい、エンジンを掛けた。この状態では電極が劣化しているので、エンジンを止めずに自動車用品屋に行ってバッテリーを交換しなければいけない。どうしようかと思って思いついたのが、このまま中古車屋に行ってバッテリー交換をしないで車を売ってしまえばいいのでは?ということ。車検証上の所有者である妻を乗せ、中古車屋に。査定は残念ながらゼロ。でも費用なしで引き取ってくれるという。ネットで年式・車種で調べても査定が付かないようなので、まあ妥当か。じゃ、車を置いていきますと言ったら、納税証明書と印鑑証明書が必要ですと。そんなの持ってないし、取り寄せに時間がかかるし。結局その場での売却(譲渡)は諦め、中古車屋でバッテリーを交換して帰ってきました。
突如訪れるかと思った車なし生活ですが、あと次の車検まであと数ヶ月は続きそうです。あと何回かはエンジンをかけてバッテリーを充電しないとな。
新宿中央公園での爆弾テロ。やたら頭が切れるアル中の男。ヤクザ、浮浪者。いろんな人物を巻き込んでのハードボイルド小説。次々と関連してくる人物が、たまたま過去に繋がりのあった人物が連続し、そんなご都合がよいことが!と突っ込みたくなるストーリーですが、最終的には「そことそこが繋がっていたのか!」と膝を叩くようなストーリーで終わっています。
いちいち話のスケールが大きく、娯楽小説として楽しめるのではないでしょうか。しかし、全共闘やらヤクザやら、やや重いのも事実。特に小説の根底には全共闘が社会を斜に構えて見ている視点と青春が混じり合った生臭さがあるので、特にセクトと接点を持ったことがある人にはズシリと来ると思います。
1995年出版の本ということで、当時の新宿西口は今よりも混迷にあったと思う。25年経った新宿からみたら、舞台となった新宿は別世界のようである。
隣国である韓国の庶民というのがどのような生活をしているのかを知る機会ない。21世紀になって先進国の暮らしをしていると思っているが、現実は知らない。社会の分断を描いたとの評判のこの映画だが、描いているのは現実そのものではなく、作品として象徴的に描いているのだろう。こういう映画の現実との対比を捉えられないまま観ることになるのが残念な作品ではある。
実際に、韓国の集合住宅には映画に出てくるような半地下住居が存在するのだろうか。通りの酔っ払いの立ち小便をかけられ、半階上がった便所で携帯電話の電波を探るシーンは印象的であり、その画像にアンカリングされた上で物語が進む。
前半は痛快である。いかにも韓流らしいコミカルな喜劇として、成功を収める。この成功には、精緻な計画がある。すなわち、計画通りに事が進むのだ。危うい事があっても計画が達成されるシーンが連続することこそ、この作品の重要な伏線である。
雨の夜のシーン。雑誌などの作品紹介で、山の手の雨が庶民の住む低地に濁流となって流れる、あのシーンである。作品においては、もっと重い気持ちでこのシーンに臨むことになる。階段を降りる、もっと降りる、まだまだ降りる。絶望の中に降りていく象徴的なシーンとなる。
絶望感を観客に十分に味わせて、最後のシーンに移行する。憎悪を消化できないまま、幕が降りる…。
ビジネススクールの講師に勧められた本。DXを考えるために罫線戦略コースを受講したと伝えたため、この本がリストに上がった可能性が高いかなと。
タイトルの通り、DX(この著書が書かれた時はまだDXという言葉はないが)の進展に対し、領地を侵犯される既存企業はどのように生き残るのか?という課題について述べた本です。前半は、いくつかのデジタルによるビジネスモデル変革の事例が挙げられており、ITストラテジストの論文事例に使えそうな感じ。で、後半は「既存企業」の組織について焦点を当てられます。
既存企業のアジリティ(敏捷性)を高める策を次の3つにまとめています。
情報にもとづく意思決定能力→迅速な実行力→ハイパーアウェアネス(察知力)→情報に…
これら「情報」「迅速」「察知」あたり、なんとなくAIの出番か?と思ってしまうのですが、既存企業のいちばんの強みは厚みのある従業員、そして現場。現場にいる従業員こそがいちばんたくさんの情報に触れており、現場にいる従業員こそが最もたくさんの判断を行なって迅速にアクションを起こしているのです。そうか「デジタル」って何でもかんでもコンピュータのことしか考えるのでなく、ワークフォースの最大活用こそが既存企業の戦い方なのか。
ところで、情報システム部員の私にとって耳の痛い記述があった。「IT部門は、社内で最も変化を嫌う部門になりがちだ。」レガシーなシステムの保守に追われて革新的なビジネスモデルに取り組めていない情報システム部は至る所で悪者にされているのも事実で、DXとか2025年の壁なんてのもその類の批判だ。情報システム部員は心すべし。