『ラストレター』
岩井俊二の映画。ファンタジーとノスタルジーが入り混じるテイストは今回もじっくり味わえる。ドローン撮影の導入で映像に美しさが加わったが、手持ちカメラの人間ドラマとドローン撮影の風景の美しさのギャップを埋めることができなかったのではないか。
葬式のシーンから始まり、手紙のやり取りで物語が進展していく。大人(福山雅治と松たか子)のやり取りだが、青春を思い出しながらのやり取り。手紙というアナログのやり取りの重みや味わいをじっくり見せつける映像である。そして、文章を書くことの大切さを語りかけるストーリー。福山雅治(S44生)、松たか子(S52生)という団塊ジュニア前後のキャストにこういう物語をぶつけてきて、僕たちの青春は紙に文字だったなと思い起こさせる。もはや、手書き文字こそ青春。
青春を振り返って、結局は自分って小さいと感じる。それを認めたくない不健全な大人になるか、小さくまとまって社会適合するのか。阿藤(豊川悦司)の不健全な生き方に憧れる中年もいるのではないか。
『美咲』が読みたい。
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