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2020.12.26

『あなたには帰る家がある』

山本文緖による、夫婦を描いた小説。設定からして、複数の夫婦や家族が登場して、ぜったいにドロドロになる下地が整えらえる。小説の展開は、案の定だ。妻が家に閉じ籠っていることに対する価値観が発火点。この辺、よく似た視点でドロドロになった小説を読んだなと思ったら、同じ著者の「眠れるラプンツェル」だったな。マンション住まいでの「猫」「自転車置き場」「生協」なんていう、眠れるラプンツェルでも出てきたアイテムも登場。複数の小説を読むことで価値観を重畳し、印象に残る読後感を持たせる作戦だろうか。

個人的には、茄子田太郎の記述が気持ち悪く、そこにばっかり引きずられてしまった印象。

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