『流浪の月』
他人の人生を壊してしまった後悔が呪縛となり、抜け出せないもどかしさ。異質なものを背負った人生は、周囲を傷付けながら生きていかなくてはならないのか。あるいは、周囲から傷付け続けられることが運命なのか。
もどかしさに、雨が追い討ちをかける。雨が運命を変えたことを観客に印象付けることで、その後に雨のシーンを見るたびに主人公たちの不運を共感するように作られている。そして、水、月もである。
松本というなんてことはない地方都市を美しく描いた映像という表現もできるだろうか。地方都市ゆえの匿名性と世界の狭さも絶妙だし。
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