« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »

2024年3月の5件の記事

2024.03.23

「武器になる哲学」

知り合いが哲学の講義に出ていると聞いて、哲学ってなんだろうと気になりました。適当な入門書をKindleで購入しました。

最初に、この本は一般的な哲学入門書ではないと書かれています。ビジネスパーソンにとって重要な哲学者の考え方を、時間軸を無視してジャンルで集めた、いろんな考え方リストです。僕が思っている哲学とはちょっと軸が違っていて、僕が社会学や経済学、経営学だと思っている分野の学者の名前もありました。逆にカントが紹介されないなど、筆者の考えた役に立つ哲学者に極振りした思い切った選定です。

50ある各項ごとに哲学者の名前と略歴を示し、その哲学者の唱えた主張を示します。ただ、その哲学者に1項を割くというよりかは、その哲学者の考えをきっかけに著者の考えを展開していると捉えていいでしょう。項によってはここまで来ると本書の編集意図はかなり明確で、世の中にこういう考え方があることを知ってればビジネスに役に立つってことを簡潔に紹介すること。哲学入門書のフリをしながらのビジネス書であり、かなり潔いと言えるでしょう。

50の項で50の哲学者が紹介されますが、読んでたら前の項は忘れちゃうわけで。全体を俯瞰することがより自分の視野が広がるのでは?と一覧表をエクセルで作ってみました。これはポケットに忍ばせておくと有用そうだ。

20240323-94303

| | コメント (0)

2024.03.17

短歌結社の歌会に参加する

2023年5月から短歌結社に入っていて、何度か結社の歌会に参加しています。結社誌に自分の歌が掲載されているので、そのうちの1首を指定します。司会がランダムに指名した評者2〜3名が、その歌を評を手短に話します。これを、全参加者分行うという会です。参加者が30人くらいで、3時間半ほどです。

自分の歌が他人にどういう解釈で読まれるのか。どこが意味が取りにくく、どこが残念な点なのか。そういうことがリアルに聞くことができる場所です。他の参加者の歌でも、読まれたら即座に解釈をしなければいけません。次の評者が自分かもしれないからです。そして考えているとことで別の評者が解釈を述べる。自分の解釈と合っていることもあれば違うこともある。そういう解釈ができるのか!という発見もあれば、こういう表現だと伝わらないんだなと思うことも。

もしかしたら結社歌会は短歌を読むための力を養うところなのかもしれない。まあ、読めてこそ詠めるという部分も大きいだろう。SNSやメールでしか会話していない人ともリアルで顔を合わせることができるのも、良いポイントですね。

| | コメント (0)

「起きられない朝のための短歌入門」

そもそも短歌に入門したことなんてないと言われれば、そりゃそうだ。ほとんどの人が初めて短歌を詠んだのは小学校の国語の授業じゃないかな。31音の文章なんて作るのは簡単だし、TwitterやLINEなどの短文系メッセージアプリだとハードルも低い。

自分をどれだけ詠むのかというのは難しいところ。虚構を詠むと抽象的になったり嘘くさくなってしまうのだろうか。散文にも小説と随筆などがあり、随筆は実体験に基づいたことを書くが、小説は虚構だろう。小説を極端に短編にした短歌だってあっていいのではと思うが、本書を読むとなかなかそうはいかないような気がしてきた。

我妻俊樹さん、平岡直子さんの対談で進む短歌入門。新鋭の歌人がどのような姿勢で作歌に臨んでいるのか垣間見れてよかった。他の方がどのように作歌しているのかも、別の形でもちょっとずつわかればいいなと想います。

| | コメント (0)

2024.03.10

江之浦測候所、根府川

ときどき雑誌などで登場する「江之浦測候所」が気になっていたので、予約して訪れました。

 

往路の小田急はGSEで。

Img_7131

先頭車7列目通路側という、なかなかいい席が取れました。

Img_7132

行った日の朝は降雪があり、はるひ野は積雪をしていたのですが、相模大野を過ぎると雪が降った気配もありませんでした。秦野盆地に低く棚引く雲と、その上に見える丹沢が美しい。

根府川で東海道線を降ります。熱海方面に行くときに相模湾の美しさに毎回感動する駅ですが、降りたのは初めて。跨線橋の階段の壁が趣深かったり、海以外のところも素敵な駅です。

▼ 跨線橋の階段

Img_7144

▼ 駅舎

Img_7161

線路脇には桜が咲いていました。おかめ桜という桜らしいです。メジロがたくさん花をつついていました。

Img_7150

送迎バスで江之浦測候所に。東海道線白糸川鉄橋などを眺めながら、真鶴方面に10分弱で到着。自動車だとすぐですが、歩くと大変なんだろうなというくらいの距離感。

江之浦測候所はいちおう美術館なのですが、海からの日の出を観測するというコンセプトで、夏至の日の出の角度、春分秋分の日の出の角度、冬至の日の出の角度それぞれにオプジェが存在します。

▼夏至光遥拝100メートルギャラリー(側面)

Img_7167

▼夏至光遥拝100メートルギャラリー(上から)

Img_7246

▼夏至光遥拝100メートルギャラリー(横から)

Img_7203

こんな建物から、海を望みます。

▼ 冬至光遥拝隧道(上部)

Img_7173

▼ 冬至光遥拝隧道(内部)

Img_7180

いちいち、海が感動的なように作られています。

▼ 春日社

Img_7224

赤も、海に映える。

 

江之浦測候所を堪能したあと、送迎バスで根府川まで戻ってきたので、周辺を少し探索することに。

谷底に白糸川が流れ、その遥か頭上を白糸川鉄橋で東海道線が渡るという地形です。

Img_7256

鉄橋の真下に、小さな建物があります。釈迦堂です。

近づくと…中には何もないように見えます。

Img_7258

よく見ると、お堂の中にあるのは下り階段。

Img_7260

階段の下に、釈迦磨崖仏があるのです。

Img_7263

何故こうなった?と説明書きを読むと、関東大震災までは地上にあったとのこと。地震の土砂災害で地中に埋まってしまい、岩に彫ってあるので動かすこともできないため、現在のように地下に降りて拝むスタイルになったとのこと。地震の爪痕が大きすぎる。なお、関東大震災では頭上の白糸川橋梁も崩落しています。

西湘地区は東海地震の警戒地区でもあります。なので、このような看板も。でも、ちょっと時代遅れ感があるかな…

Img_7270

 

海沿いの国道(真鶴道路)を少し真鶴方面に歩き、海沿いのレストランで食事。運良く、海を望む席で昼食をいただきました。近くの海で取れる魚の海鮮丼。

Img_7268

根府川を堪能して帰路に。帰路の小田急もGSEでした。今度は前から4列目の展望席。最前列には固定カメラを据え付けて車窓を録画している人がいました。

Img_7278

根府川ショートトリップ、楽しみました。

| | コメント (0)

2024.03.03

『送電鉄塔ガイドブック』

勤務先のデータセンターの隣が変電所だったり、散歩で探索した黒川の奥地に西東京変電所があったりで、送電鉄塔のことが気になっていた今日このごろ。そしたら、2月23日付日経朝刊の文化面が「送電鉄塔」だった。

コラム筆者名をインターネット検索するも、どうやら著書はないもよう。しかし、送電鉄塔を取り上げる書籍がいろいろ存在することが判明。そのうち一冊、東京電力パワーグリッドが出している本をKindleにポチりました。

一般的な鉄塔のイメージは四角錐に3組の腕があるもの。大きかったり、それほどでもなかったりいろいろ。主な要素は、電圧。黒川あたりで見かける電線は27万ボルトが多い。少し小さめのものが15万ボルト。いままで27万ボルトの送電鉄塔と15万ボルトの送電鉄塔を区別して見ることはありませんでしたが、これからは「あの送電鉄塔の電圧は?」と気になってしまいますね。あと、高圧電線は3層で送電するので、電線が3本なのですね。4回線だと12本+架空地線です。じゃ、はたして下の写真は?なんて気になってしまいますね。

27万ボルト2回線と15万ボルト4回線が並走してどちらも耐張碍子なので、かなり見応えがある鉄塔です。

烏帽子形、ドナウ形など、確かにそんな形の鉄塔も見るなと。(猫型鉄塔かわいい) それぞれ、地形や他の高圧線・構造物との交差など様々な事情で鉄塔の形状が選択されています。ひとつひとつ意図を持って設計され設置された鉄塔たち。これから、見方が変わってしまいます。

送電鉄塔ガイドブック

| | コメント (0)

« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »