『珊瑚』
男女群島に中国機が領空侵犯というニュースを読み、男女群島とは?と調べた。五島列島の沖に浮かぶ小さな島らしい。どうやら無人島なのかなと調べを続けると、過去には珊瑚漁で賑わったことがあるという。そうやって新田次郎の小説に行き着いた。
Kindleに落として読み始めたのが、2024年台風10号の嵐の最中。この小説も男女群島での嵐のシーンから始まります。心穏やかに読むことができませんね。
少年3人の物語。男女群島での嵐、周防大島の回想、五島列島福江島の暮らしと人間模様。絆を深めて生きていくと思いきや、女性、台風と、3人の絆を危ういものにするものが現れはらはらするのは新田次郎の演出です。しかし、小説とは言えど海難事故は実際に起こったことで、犠牲者の数だけ人生の物語があったことも事実。危険な仕事に人生を賭ける男たちの心境を、僕の心にも刻みます。
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