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2025.01.03

『はじめての近現代短歌史』

明治以降現代(2020年代)までの短歌史の本。

第1部で時代ごとに有名な短歌を時代を遡って紹介し、短歌史の見通しをつけてから、第2部の時代ごとの歌壇の特徴を詳説してくれています。


僕が短歌を作り始めてから2年ほど経ちますが、悩んでいるのが短歌にどれほど空想を持ち込むことが許されるかということです。この本で近現代短歌の文脈を理解すると、今の短歌界では虚構に拒否反応を示させるのだろうと悟りました。中年男性が女子高生と偽って作品発表した「事件」、健在の父の死を悼む連作を発表した「事件」への反応を見ても、そういう流れなのでしょう。


この本では、フェミニズムを強く感じます。筆者が女性歌人の地位を非常に気にしている文章です。中立に近現代史を学ぶためには、その点を差し引いて読む必要がありそうです。


前衛短歌以降は筆者の主観も強く入っているように思いますが、それを差し引いても近現代短歌の流れを俯瞰するのにはいい教材だと思います。整理しながらきちんと再読したい本です。


<a href="https://www.soshisha.com/book_search/detail/1_2708.html">草思社サイト</a>

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