『日本美のこころ』
皇族・三笠宮家の彬子女王の著書。美術史家という専門性を持った視点と、皇族という特別な身分。そこから得られる体験を届けてくれる、極めて貴重な著書です。著者も立場を理解なさっていて、その上で丁寧で優しい言葉で綴られています。
御神宝から民芸まで、日本には様々な美術品があります。見た目が美しいもの、スピリチュアルなもの、生活に根付く美しさを持ったもの。彬子女王ならではの距離感から見た美術品の、その肌触りが文章から伝わってる来るようでした。
後半は消えゆく工芸分野の技能者を訪ねるエッセイ。ここも、皇族ならではのおおらかさと美術史家ならではの確かな眼によって書かれています。伝統文化をこうしなければいけないという自論を控え、ありのままの現実を描かれていることで、美しいエッセイになっていると感じました。
| 固定リンク
« 【USJ】 | トップページ | 『瘋癲老人日記』 »



コメント