原田ひ香『喫茶おじさん』
あなたは何もわかっていない。そうやって終わる章が多い。会社では出世街道に乗ることができず、早期退職に手を挙げて行先がなくなり、退職金で喫茶店を始めるもうまくいかず閉店してしまう。なかなか思い通りにいかない、しがない中年を描きます。自分では、残念な人生と思っていても、周りからは恵まれている、うらやましいと思われてしまう、そんな地味な人生を送るおじさんです。
途中でそのことに気づき、だからといってやっぱりぱっとはできないおじさんですが、やっぱり豊かなんですよね、何かが。作中に出てくる喫茶店の美味しそうな食事のように。
| 固定リンク



コメント