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2025年8月の3件の記事

2025.08.31

入江喜和『たそがれたかこ』

東京の下町(森下あたりを想像)に老母と暮らす45歳バツイチ女性たかこを描く漫画。退屈な日常の繰り返しに、ほんの少しの異変が訪れ、たかこの心を揺さぶる。取り巻く人との関わり合い、少し背伸びをしながら歩くことを試みる。

華やかでない、少し薄暗ささえ感じる物語。だからこそ45歳にしてほんのわずかな成長を感じる物語に仕上がっています。

最終盤につながる出来事は気持ち悪いの一言で済ませられそうな出来事かもしれませんが、世渡りが上手でなかった、したがって青春の過ごし方も上手でなかったたかこの、人生の巻き返しを試みた出来事。たかこを応援したくなる。

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https://www.kodansha.co.jp/comic/products/0000044676

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2025.08.30

『地学』

高校の頃に地学は履修していなかった。県立高校理数コースだったのに地学は履修しない、地学って残念ながらそういう科目なのかもしれない。新大久保の教科書販売店で気になって買って以来10年以上放置していた、平成26年度用の高校教科書です。
プレートテクトニクス、地表環境の歴史、大気、宇宙が主な構成。初っ端はプレートテクトニクスの原理の土台となる地球内部。地球内部が熱いことは火山の噴火などでその片鱗をうかがい知ることができるが、その熱源の多くが放射性物質の崩壊だとは驚き。あと、地球誕生時の微惑星衝突の名残というのも。
日本の地質構造は複雑で、よくここまで複雑になったものだ。プレート沈み込み地帯の色々が、列島に凝縮されている。なので地形も複雑だし、見どころも多い。火山や地震など、困り事も多いけど。
大気や海流はカオスな部分も多いけど、生活に密接に絡んでいることからここまで詳しく研究されている。防災でいろんな情報が飛び交うが、基本は高校地学のここに書いてある知識だ。こういう情報はエンタメとして一過性の情報にするのではなく、身に付けておきたいなと思いました。
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2025.08.29

『新しい階級社会』橋本健二

日本の社会人を「資本化階級」「新中間階級」「正規労働者階級」「アンダークラス」「旧中間階級」に分類し、階級間差異を大規模アンケートにより分析しようとした本です。読んでみて思ったのが、意外と階級間の差異は少なく、この階級ならこうといった決定的なものはなく、どちらかというとこういう傾向がある程度の階級間差異しかないということです。階級間移動も、想像してたより多いなという印象です。

本書で焦点を当てたかったと感じるのが、アンダークラス。わかりやすくいうと非正規労働者です。いったん非正規労働者になってしまうと職能訓練を積む機会に恵まれる可能性が近くなり、なかなか抜け出せないという印象。それでも統計を見ると、結構な人が抜け出せているなという印象です。昭和時代の日雇い労働者やタコ部屋労働者などの深刻な立ち位置に比べて非正規労働者はカジュアル化している印象を持っていたのですが、やはりそんな感じです。

あと、アンケート結果を頑張って1冊の新書に仕立てたけど、A4用紙2枚で報告できないかなって思うことしばしでした。

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